お口と美
2018.12.25

睡眠時の歯ぎしりってどうやってチェックすればいいの?


Q1. 寝ている時、自分が歯ぎしりをしていると知るにはどうしたらいい?


A1. 起床時に、あごや歯の痛みや疲労がある場合は睡眠時に歯ぎしりをしていることが考えられます。


起床時にあごや歯に痛み・疲労が見られる、歯の欠損・すり減りが確認できる、日常的に頭痛や肩こりに悩まされているなどの症状が当てはまる場合、一度歯科医院で診察をしてもらったほうがいいかもしれません。

Q2. 歯ぎしりの原因にはどんなものがある?


A2. ストレスや遺伝、飲酒、喫煙などが要因として考えられています。


ストレスによる歯ぎしりは睡眠時だけでなく、日中にしてしまうことも。
歯ぎしりをすることで歯がすり減ったり、歯にヒビが入りやすくなってしまいます。また、あごに力がかかるために顎関節症歯周病を引き起こすこともあります。頭痛や肩こり、腰痛が発症することもあるので、早めの対策が必要となります。

多くの方が無意識にしている歯ぎしりは、体重以上の強い力がかかるため、お口の中や身体に悪影響を与えてしまうことがあります。その原因と治し方についてご紹介してます。

無意識にしているかも?歯ぎしりチェックリスト


歯ぎしりというと、上下の歯をすり合わせてギリギリと音を出すイメージがある方も多いのではないでしょうか。しかしそれは、あくまでも「グラインディング」という行為に限った話です。

実は、歯をグッと噛みしめる「クレンチング」や、カチカチと歯を合わせる「タッピング」といった行為も歯ぎしりの一種とされています。歯ぎしりをしているからといって、必ずしもギリギリと音がなるわけではありません。自分はもちろん周りも気付かないこともあります。

では、自分の歯ぎしりの有無はどのように確認すればいいのでしょうか?
簡単なチェックリストを用意しましたので、自分に当てはまるものがないか確認してみてください。

  • 起床時、あごや歯に痛みがある
  • 起床時、あご周りに疲労を感じる
  • 歯の欠損やすり減りが確認できる
  • 日常的に頭痛や肩こりに悩まされている
  • 頬の内側やの縁に歯型のあとが残っている
  • 歯の詰め物が外れたり、欠けたりしやすい
  • 日常生活で、ギュッと歯を噛みしめる癖がある

以上のような状態に思い当たる方は、無意識のうちに歯をすり合わせたり、噛みしめたりしている可能性があります。
自覚がない、周囲から指摘された経験がない、という方も一度疑ってみた方がいいでしょう。

歯ぎしりの原因は?


歯をすり合わせたり、噛み合わせたりすることで、周囲の睡眠の妨げになるほか身体に悪影響を及ぼすこともあります。具体的に何が要因となって引き起こされるのでしょうか?

残念ながら、そのメカニズムは未だ解明されていないのが現状です。しかし、ストレスや遺伝、飲酒、喫煙などが要因ではないかと考えられています。とくにストレスは、主な原因として挙げられる場合が多いと思います。

ストレスによる歯ぎしりは睡眠時だけでなく、日中でも起こります。集中しているときやストレスを感じているときに、気付いたらギュッと歯を噛みしめていた経験がある方も多いのではないでしょうか。

実は歯を噛みしめることで、仕事や勉強など、日常生活で抱えたストレスを発散しているといわれています。しかし、極端に噛みしめる力が強すぎると、お口の中をはじめ、身体のさまざまな部分に悪影響を与えてしまいます。

歯ぎしりが引き起こす身体へのデメリット


歯のすり合わせや噛みしめが身体に悪影響を及ぼすことがあると話してきましたが、具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか。

まず挙げられるのが、歯がすり減ったり、歯にヒビが入りやすくなることです。無意識のうちに力を入れているため、歯の形状が変化するほど、大きなダメージを与えてしまうのです。あごに力がかかることによって顎関節症を引き起こしたり、歯周病進行の原因となることもあります。

また、頭痛や肩こり、腰痛といった身体に影響が出るケースもあります。このように、歯の噛みしめやすり合わせは、身体全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

歯ぎしりを治すためにはどうすればいい?


では、治すためにはどうすればいいのでしょうか?
結論から言うと、残念ながら明確な治療方法は分かっていません。しかし、予防法や歯科医院での対策などがあるため、いくつかご紹介していきます。

ストレス軽減を図る


主な原因といわれているストレスの軽減を図るのも対策の一つです。
リフレッシュできる時間をつくるなど、自分なりの方法でストレスを発散しましょう。

意識をして上下の歯を離す


通常、上下の歯は噛み合わさるのではなく、2mmほど離れています。日中、歯を噛みしめてしまう方は意識して上下の歯を離すようにすることが大切です。デスク周りなど普段目にするところに「リラックスする」などのメモを貼り、意識的に歯を離すようにしていきましょう。

ナイトガードを使う


ナイトガードとは、睡眠時にはめるマウスピースのこと。歯やお口の中の詰め物の保護などが期待できます。歯科医院では型を取り、一人ひとりの歯に合わせたナイトガードを作製してくれるので、気になる方は歯科医師に相談してみましょう。

歯の治療を受ける


虫歯や歯周病のある方が歯ぎしりを行うと、歯が割れたり、歯周病の悪化を招くことがあります。歯科医院でお口の中をチェックしてもらい、虫歯や歯周病がある方は、適切な治療を受けましょう。

歯ぎしりは、お口の中や身体にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。
周囲から歯ぎしりを指摘された経験のある方、今回ご紹介したチェックリストに当てはまる方は、かかりつけの歯科医師に一度相談してみてください。


<参考・参照元>
歯ぎしり - 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020

監修者

歯科衛生士
棚橋沙紗

たなはし さあしゃ。歯科衛生士。平成22年3月歯科衛生士資格を取得し、歯科医院にて勤務。歯科領域のコラム執筆などにも従事。

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