お口と美
2019.07.25

歯並びが良いと口内トラブルも少ない? 歯並びをきれいにする矯正法を解説

笑顔をつくったときに、ちらりとのぞく歯。歯並びがきれいだと、笑顔もより美しく感じられますよね。清潔感のある印象を与えることもできます。

歯並びは見た目だけの問題ではなく、口内の健康と大きくかかわりがあります。

歯並びが整っていると、歯周病虫歯などの対策ケアがおこないやすくなります。歯周病は進行すると口臭を悪化させる原因にもなるため、自身の健康のためだけでなく、エチケットとしても予防しておきたいところですね。

今回は、「見た目がよい」以外に考えられる「きれいな歯並びであることのメリット」をご紹介します。

「歯並びを良くするために矯正治療をおこないたい」と考えている方に向けて、一般的な矯正方法もご紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。


そもそも、きれいな歯並びの条件とは?


そもそも、きれいな歯並びとはどのような状態を指すのでしょうか。その条件をチェックしてみましょう。

  • 永久歯がすべて生えている(28本)
  • 歯のあいだが空いていない
  • 上の歯が下の歯より前に出ている
  • 口を閉じたときに歯がしっかりとふれ合う

これらの条件を兼ね備えていれば、よい歯並びといえます。もちろん、上記をすべて満たしているのがベストですが、まずは健康な歯がそろっていることが大前提となります。

また、歯ぐきが腫れていたり、下がったりしていると見た目にも影響するため、歯ぐきを健康な状態でキープすることも大切です。

歯並びが悪いと虫歯になりやすくなる? 原因を解説


冒頭でも説明した通り、歯並びがよいことの利点として「ブラッシングなどのケアがしやすいこと」が挙げられます。

歯並びがよくないと、歯と歯の間に詰まった食べかすが歯ブラシなどで取り除きにくくなってしまいます。清掃がきちんとできていないと、口腔内細菌が繁殖し歯垢が形成され、虫歯や歯周病の原因になってしまいます。

しかし、歯並びが悪いことで起こりうる問題はこれだけではありません。

歯並びが悪いと、食べ物を噛むときに一部の歯だけに負担がかかりやすくなります。毎日の食事で特定の歯だけに負担が蓄積されると、歯周病をはじめとした口腔内トラブルが起こりやすくなると考えられます。

また、顎の左右で加わる力がアンバランスになるため、顔が歪んでしまう可能性も。もちろん、歯並びがよい人でも同じ歯ばかりで噛むくせがある場合は顔が歪んでしまうことがあります。

歯並びが悪いと、自分で意識していても均等に力を加えて噛むことが難しく、より歪みが進みやすくなってしまいます。早めに矯正をおこなうことをオススメします。

特に注意するべき「乱ぐい歯」とは?


オーラルケアのしやすさという点で、乱ぐい歯のある人はより注意が必要です。

乱ぐい歯とは歯が重なって生えてきてしまっている状態。このなかでも前(中切歯)から3番目の犬歯などが歯列より前に出ている状態を「八重歯」と呼びます。

乱ぐい歯のなかでも、叢生(そうせい)と呼ばれる、複数の歯が被るようにして生えている人は要注意です。

歯と歯のあいだを歯ブラシや歯間ブラシでケアするのが難しくなると、虫歯や歯周病になってしまうリスクも上がるため、できれば早期に矯正などで改善することをオススメします。

<悪い歯並びの種類ってこんなに!? 歯列不正の種類と矯正方法>

今こそ歯並びをきれいに! 矯正方法を紹介します



このように、歯並びがよいことで虫歯や歯周病予防に重要なブラッシングがしやすくなるだけでなく、顎や歯にかかる負荷が均等になり、顔に歪みが起こりにくくなります。

見た目だけでなく、口腔内の健康のためにも歯並びを整えることは重要だということがおわかりいただけたのではないでしょうか?

もちろん、ビジネスシーンでもプライベートにおいても、歯並びがよい口元は顔全体を明るい印象にしてくれます。実際に歯列矯正をして、「人とのコミュニケーションに自信が持てるようになった」という方も多くいらっしゃいます。

それでは、ここからは歯列矯正を考えている方のために、一般的におこなわれている矯正方法をご紹介していきましょう。

受けられる矯正治療は、ご自身の口腔内の状態や健康状態によって変化します。そのため、かかりつけの歯科医院で相談して最終的な治療プランを決定するのが一般的です。

しかし、歯周病や虫歯を発症している場合は、それらの治療が優先されるケースがほとんど。矯正治療を考えている方は、日頃のブラッシングをきちんとおこなうように心がけてください。

もっとも一般的なワイヤー矯正


もっともポピュラーな矯正治療法です。ブラケットと呼ばれる装置をそれぞれの歯につけて、ワイヤーでつなげます。それぞれの歯を微修正できるのがメリットとなります。治療期間は目安として2〜3年ほどです。

矯正装置を人に見られることに抵抗がある場合は、ブラケットを歯の裏側につけることもできます。しかし、その場合は治療費が高額となる傾向にあります。

目立ちにくい! マウスピース矯正


マウスピース矯正は、比較的軽い歯並びのずれに用いられる矯正方法となります。食事中やオーラルケアの際はマウスピースを外すことができます。

しかし、外しているあいだは矯正効果が出ないため、外している時間が長くなると目安の1〜2年よりも治療が長引いてしまうことも考えられます。


歯並びをきれいにすることで日頃のオーラルケアが楽になり、虫歯や歯周病リスクを減らすこともできます。

矯正方法の一例を紹介しましたが、ほかにもさまざまな方法があります。お悩みの方は一度、歯科医院で相談してみましょう。

また、いつでも歯並びの矯正ができるように、オーラルケアの方法を見直して、歯周病や虫歯がない口腔内環境をキープすることも心がけるようにしましょう。

監修者

歯科衛生士
粟飯原ももこ
粟飯原ももこ 氏の近影

あいはら ももこ。歯科衛生士。平成18年3月歯科衛生士資格を取得し、歯科医院にて勤務。歯科医療をテーマにした執筆や訪問歯科衛生士に関する冊子制作などにも携わる。

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