重曹うがいで口臭が消える?その方法と注意点
Q1. 「重曹うがい」とはなんですか?
A1. 重曹を溶かした水でうがいをすることです。
口臭の原因となる物質「揮発性硫黄化合物(きはつせいいおうかごうぶつ)」は酸性です。重曹はアルカリ性のため、うがいをすることで口腔内の物質を中和することができます。
そうすることで、口臭もおさえることができるのです。
Q2. 重曹うがいの方法と、注意点を教えてください。
A2. 重曹うがいには食用の重曹を選びましょう。また、濃度などを高めてしまうと、身体に悪影響を及ぼすこともあります。
効果を高めようと濃度を高く作ってしまうと身体に大きな悪影響が及ぶことが考えられます。また、誤って飲むことのないように、気をつけて使用しましょう。適量については、後ほど詳しく説明していきます。
では、「重曹うがい」の正しい方法と、口臭が改善する理由について詳しく解説します。
「重曹うがい」ってなに?
「重曹で歯を磨くと、汚れがよく落ちる」という話を耳にしたことがある人も多いでしょう。
重曹には、汚れを効率的に落とす作用が期待できるため、実際に毎日の歯磨きで活用されている方もいるのではないでしょうか。
重曹は、うがいに活用することで口臭の改善にも役立つことをご存知でしょうか。
重曹うがいとは、文字通り重曹を溶かした水でうがいをすること。
使用する重曹は、食用の重曹。スーパーマーケットでも手軽に購入することが可能です。
重曹をうがいに活用することで、なぜ口臭が改善されるのでしょうか。
重曹うがいがなぜ口臭の改善につながるのかを説明する前に、まずは口臭の原因について考えてみましょう。
口臭の主な原因は?
私たちの口臭の主な原因は「揮発性硫黄化合物(きはつせいいおうかごうぶつ)」といわれています。
これには、卵やタマネギが腐ったような特有のニオイがあります。揮発性硫黄化合物を構成するのは、硫化水素、ジメチルサルファイド、メチルメルカプタンなど。
そのほとんどは歯周病菌を始めとした口腔内細菌によって産生されています。
揮発性硫黄化合物は酸性の物質
口臭の主な原因となる揮発性硫黄化合物は、酸性の物質です。そして、重曹は炭酸水素ナトリウムから成るため、アルカリ性の物質となっています。
口臭の原因となる物質を、重曹によって中和できるため、口臭が改善されるのです。
重曹は酸性の物質を中和する
重曹は、そもそも消臭剤としても活用されている物質です。
靴の中に重曹の粉末を入れておくと、ニオイを消す効果が期待できますし、洗剤と一緒に重曹を入れることで衣類の脱臭にも寄与します。
いずれも重曹は、ニオイのもととなっている酸性の物質を中和することで、消臭や脱臭を行っています。これと同じことが口腔内でも起こるのです。
つまり、口臭の原因となっている揮発性硫黄化合物をアルカリによって中和することで、ニオイも減らすことができるのです。
重曹うがいの方法とは?
重曹うがいは、重曹を溶かした重曹水を使って行います。その作り方とうがいの方法を詳しく解説します。
重曹水の作り方
重曹水に使う重曹は、必ず調理用の重曹を選びましょう。調理用以外にも洗濯用や掃除用など、重曹には口内に含まれることを想定していないものもあるので要注意です。
うがいの具体的な手順は以下の通りです。
- 500mlのペットボトルに水を用意します。※これは水道水でもミネラルウォーターでも構いません。
- 計量スプーンで小さじ1杯(3g)の重曹をとります。
- 小さじ1杯の重曹をペットボトルの中に投入します。
- 重曹がよく混ざるよう、ペットボトルを繰り返し振ります。
- でき上がった重曹水をコップに注ぎ、うがいに使用します。
重曹うがいで注意するべきこと
飲み込まないように注意する
重曹うがいに使用する重曹は、あくまで調理用なので、誤って飲み込んだとしても身体に害はありません。
しかし、「炭酸水素ナトリウム」というだけあって、重曹は塩分であるナトリウムそのものですので、過剰摂取はさまざまなトラブルのもととなります。
とくに、高血圧の方は、塩分の取り過ぎが血管などに悪影響を及ぼすことがあるため、重曹水は飲み込まず、必ず吐き出すようにしましょう。
濃度や分量に注意する
上述したような方法で作成した重曹水であれば、濃度に大きな問題はありません。
しかし、より高い口臭予防効果を求めるなどの目的から、重曹の濃度を高めてしまうと、誤って飲み込んだ際の悪影響が大きくなりますので、適切な濃度・分量を必ず守りましょう。
重曹うがいを頻繁にするのはよくない?
上述したように、重曹うがいに使用する重曹水は、濃度や分量、使用方法を誤ると、身体に悪影響が及ぶことがあるため注意が必要です。
重曹うがいは適切な方法で行っている場合は、身体に大きな悪影響が及ぶ可能性は低いといえます。過度な使用は決してせずに、口内の環境を守りましょう。
重曹うがいは口臭の改善が期待できます。
アルカリ性である炭酸水素ナトリウムが、酸性であるメチルメルカプタンやジメチルサルファイドなどを中和し、ニオイのもとを解消してくれるからです。
消臭効果はそれほど強いものではありませんが、手軽に作れていつでも行えるという点で、非常におすすめの口臭ケアといえます。
気になる方は、1度試してみてはいかがでしょうか。
<参考・参照元>
口臭の種類と原因物質 | グリコ 健康科学研究所 | 研究&実験アーカイブ
口臭 | 兵庫県歯科医師会