電動歯ブラシってどんなメリットがあるの?
電動歯ブラシは、手で磨くのと比べて便利そうな印象がありますが、実際、どんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは電動歯ブラシについて、手磨きとの違いや、磨く際に意識すべきコツなどを解説します。
電動歯ブラシと手磨きの違い
汚れを落とす効率が違う
電動歯ブラシと手磨きでは、歯磨きの効率が違うとされています。
電動歯ブラシはその種類に関わらず、ヘッドの部分が細かく振動しますので、手磨きのように手を動かす必要がありません。
手磨きではできない細かい振動によって、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)を効率的に落とすことができます。
難しい歯ブラシの動かし方を補助してくれる
歯磨きというのは、とても繊細な動きを要求される行為です。自分の歯並びをイメージしながら、歯ブラシの角度を変え、ブラッシング圧を変えるなどして、ていねいに磨いていく必要があります。そのため、なかなか正しい磨き方を行うのは簡単ではありません。
電動歯ブラシであれば、自動で振動してくれるので、あてるだけで狙った場所を磨くことができます。
電動歯ブラシで歯を磨く時に意識すべき3つのコツ
そんな電動歯ブラシですが、使い方を誤ると、上手く汚れが落ちなかったり、場合によっては歯ぐきを傷めたりすることがありますので注意が必要です。
電動歯ブラシで歯を磨く時のコツをご紹介します。
1. 強く当てすぎない
電動歯ブラシは、ヘッドの部分が細かく振動しているため、強く当てるとそれだけ歯に対して、強い圧力が発生します。歯の表面のエナメル質はとても硬い組織ですが、電動歯ブラシによる機械的な圧力が長期間加わると、摩耗することがありますので注意しましょう。
2. 振動数に合わせた手の動かし方
電動歯ブラシのなかでも振動数が1分間に3~7千回程度のものは、毛先の振動による清掃効果がそれほど大きくないため、一般の歯ブラシのように手を動かす必要があります。磨く部位によっては、よく動かさなければ汚れが落ちにくいことも。
振動数が1分間に2~4万回程度の電動歯ブラシは、いわゆる「音波歯ブラシ」と呼ばれるもので、清掃効果は非常に高くなっています。手でゴシゴシ磨く必要はなく、歯にかるく当て、歯に沿って動かす程度でプラークを除去できます。
3. 部位に応じてブラシの当て方を変える
電動歯ブラシも手磨きのように、磨く位置や歯列を意識した操作は必要となります。
- 歯と歯ぐきの境目
歯と歯ぐきの境目は、ブラシを45度に傾けた状態で当てます。
- 歯の平らな面
歯の平らな面は、ブラシを真横から当てるか、少し傾けた状態で当てます。
- 上の前歯の表面
上の前歯はブラシを縦にして、歯面に当てます。
- 歯のかむ面
歯のかむ面は、ブラシを垂直に当てます。
いずれの部位においても、電動歯ブラシを強く押し当てないように注意しましょう。強く押し当てると、清掃効果が弱まるだけでなく、歯や歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。
手磨きでも歯を磨く時に意識すべき5つのコツ
では、手磨きでも電動歯ブラシでも、同様に意識すべきポイントはあるのでしょうか。
次に解説していきます。
1. ペンと同じよう方で歯ブラシを持つ
手磨きでは、基本的に「ペングリップ」と呼ばれる持ち方で歯ブラシを握ります。ペングリップとはその名の通り、ペンを持つ方法のことで、余計な力が加わらないのが利点です。
2. 磨き残しが多い部位を把握する
磨き残しが多い部位というのは、多くの人で共通しています。歯と歯の間、歯と歯ぐきの間、奥歯の溝です。手磨きの際には、これらの部位に磨き残しが生じないよう、ていねいにブラッシングしましょう。
3. 自分の歯並びを理解する
歯並びは、一人ひとりで大きく異なります。外側に飛び出している歯や、内側に引っ込んでいる歯など、歯ブラシの当て方に苦労する部位も人それぞれです。そうした自分の歯並びを理解した上で手磨きをすることは、とても大切なことです。
おすすめなのは一度、歯科医師や歯科衛生士に、自分の歯列に最適なブラッシング法を指導してもらうことです。
4. 1本1本ていねいに磨く
磨き残しの多い方にありがちなのが、歯列全体を横断するようにブラッシング法です。歯の平らな部分のみを大まかに磨くのであれば、この方法も有効なのですが、基本的には1本1本ていねいに、時間をかけて磨くことが大切です。
正しい磨き方が大切
このように、電動歯ブラシと手磨きを比較するといろいろな点で違いが見えてきますが、いずれにせよ、ていねいに磨くことが大切です。それぞれの歯ブラシの特性を理解し、汚れを効率的に落とせるだけでなく、歯や歯ぐきを傷つけないような磨き方を実践しましょう。