歯みがき
2019.01.23

虫歯予防に効果的な歯磨きの頻度やタイミングは?


Q. 毎日しっかりと歯磨きをしているはずなのに虫歯が……。虫歯予防に効果的な歯の磨き方を教えてください。


A. 1日1回は15分かけてじっくりと。フロスや歯間ブラシも使ってください。


毎日の歯磨きを3分程度で済ます方も多いと思います。しかし、その短い時間ではすみずみまでは磨けません。歯間や歯と歯ぐきの境目など、歯ブラシだけでは磨くのが難しい場所も。歯間ブラシデンタルフロスも活用してください。

ここからは、タイミングやかける時間など、口内を健康に保つために効果的なブラッシングの方法をより詳しくご紹介していきます。

歯磨きの最適な頻度とは


ブラッシングの最適な頻度は、1日2~3回。できれば食事をする度にブラッシングするのがいいとされており、朝昼晩と1日3食とる方は、3回ブラッシングするのが適切といえます。

おやつや夜食などの間食をとる習慣がある場合は、その回数だけブラッシングも増やすといいでしょう。

歯磨きの最適なタイミングとは


ブラッシングの最適なタイミングは、先ほどもご紹介したように食事後です。
朝昼晩と3回の食事をとる方であれば、それぞれの食後にブラッシングをするのがオススメ。

ここで問題となるのが食後すぐにブラッシングをするのか、あるいは食後に時間を空けるのかという点です。
食後、私たちの口内は酸性へと傾いています。これは食物のなかに含まれる糖を虫歯菌が分解して酸をつくるため。この酸性状態が長く続くと歯のミネラルが溶け出してしまいます。なお、唾液が正常に分泌されていれば、徐々に中性環境へと戻っていきます。

覚えておきたいのは、歯が溶ける酸性環境が長く持続、もしくは回数が増えることで虫歯になってしまうこと。
酸を生む虫歯菌を含んだ歯垢プラーク)を食後早めのブラッシングでできるだけ除去することが、虫歯予防には効果的です。


どのくらい磨けばいいの?



皆さんはブラッシングをどのくらいの時間おこなっているでしょうか?1回につき3分程度という方が多いかと思います。

朝はそもそも時間がないという方が多いですし、昼にブラッシングをするとしても会社や学校で磨くとなれば、それほど長い時間ブラッシングにかけるというはなかなか難しいでしょう。
そういった理由で短時間のブラッシングが習慣化してしまうと、いくら適切な回数を磨いていたとしても、虫歯になってしまうことがあります。

それでは、歯面の汚れをしっかりと落とすことができるブラッシングの時間は、一体どれくらいなのでしょうか。

私たちの歯の表面には、細菌のかたまりであるバイオフィルムと呼ばれるネバネバとした膜が張り付いています。そのため、ブラッシングは、一つひとつの歯を個別に、20回以上しっかりと磨く必要があります。
また、歯並びは一人ひとりで大きく異なるものです。3分程度の大まかなブラッシングでは、歯列の隅々まで汚れをきれいに落とすことは難しいのです。

そこで、15分程度はかけて、ていねいにブラッシングするのが必要となってきます。
ただ、毎食後に時間をかけたブラッシングをするのは難しいもの。睡眠時は唾液が少なくなり口内環境が悪化するため、夜眠る前にていねいな歯磨きを行うことをオススメします。

虫歯予防の効果を高めるためにすべきこと


ここまで、予防の効果を高めるために、最適なブラッシングの頻度、タイミング、ブラッシング時間を解説してきました。
加えて以下のケアを組み合わせることで、さらに虫歯の予防効果が高まることが期待できます。

デンタルフロスや歯間ブラシを併用する


歯間や歯と歯ぐきの間は、歯ブラシだけで歯垢を落とすのが難しい場所。そこで活用したいのが、フロスや歯間ブラシなどの清掃補助器具。
これらを毎日のケアで活用していくで、口内に残る食べカスや歯垢の量を大きく減少させることができます。

フッ素入り歯磨き粉を使用する


使用する歯磨き粉は、フッ素入りのものがオススメです。フッ素は歯の再石灰化を促し、歯質を強化してくれます。また、歯垢に潜んでいる虫歯菌の働きを弱めてくれる効果もあります。

ブラッシング後のうがいは軽めに済ます


ブラッシングをした後は、つい一生懸命うがいをしてしまうもの。しかし、フッ素入り歯磨き粉を使っている場合は、軽めに済ますのが適切です。
何度もすすいでしまうと、歯磨き粉に含まれるフッ素まで洗い流されてしまい、せっかくのフッ素の効果が薄らいでしまいます。

歯ブラシは定期的に交換する


歯ブラシは、あくまで消耗品。毎日使っていく中で、毛先が開くのはもちろん、細菌が繁殖してしまいます。歯ブラシは1カ月に1回を目安に、定期的に交換するようにしましょう。
歯ブラシの毛先がすぐに開いてしまうという方は、力が入りすぎているかもしれません。あまり力をこめて磨くと、歯が摩耗してしまいます。歯ブラシの状態を確認し、自身の力加減も振り返ってみるといいでしょう。


ブラッシングをする頻度やタイミング、ブラッシングにかける時間などを工夫しつつ、清掃補助器具も活用することで、口内の病気の予防効果も高まっていきます。
きちんとブラッシングをしていても虫歯が発症してしまうという方は、ご自身のブラッシング習慣を見直してみてください。


<参考・参照元>
フッ素(フッ化物)の応用方法|歯と口の健康研究室|ライオン歯科衛生研究所
OralFirst
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