お口と美
2019.02.11

歯の矯正ってどんなとき痛い?避けたい食べ物も紹介


歯並びの悪い歯をキレイにそろえ、噛み合わせを整えていく歯の矯正。現在進行形で行っている方、気になっている方も多いのではないでしょうか。
矯正治療には程度の差はありますが、痛みや違和感を伴います。

歯の矯正時に起こる痛みの原因や、その対処方法についてお話をしていきます。痛みに悩んでいるという方はもちろん、矯正の痛みに対して不安を抱えている方も参考にしてください。

どんな時に痛みが生じるの?


歯の矯正中に痛みが生じることがあるといっても、常に痛みに悩まされるわけではなく、痛みを感じやすいタイミングがあるのです。
ここでは、どんな時に痛みが引き起こされやすいのかをみていきましょう。

矯正を始めた直後や装置を調整したとき


装置を付け始めた直後は、痛みを感じやすい時期の一つ。この痛みは、装置が歯を動かそうとする力によるもので、装置に慣れるにつれて徐々におさまっていきます。人によって痛みの感じ方は異なるため、違和感があるぐらいという方もいれば、1週間ほど痛みが続く場合もあります。

また、歯の矯正は定期的に歯科医院に通い装置を調整することで、歯の位置を動かします。そのため、そのタイミングで痛みが生じることも。3日程でおさまるといわれていますが、歯を噛み合わせる動作が多くなる食事中や、歯を食いしばったときは、違和感や痛みが起こるかもしれません。

装置が口の中に当たるとき


歯が動くことによって生じる痛み以外にも、痛みを感じることがあります。
歯の矯正中は、矯正するための装置を口内に入れることになりますが、この装置が口腔内で擦れることがあるのです。人によっては、この刺激により口内炎ができてしまう場合もあります。矯正装置を付けてから数カ月間は、口内炎ができやすいともいわれています。

歯の矯正で生じる痛みの対処法



歯の矯正時に起こる痛みは我慢しなければならないというわけではありません。では、どのような対処があるのでしょうか?
歯科医院で受けられる対処法と、自宅でできる対処法を確認していきましょう。

歯医者さんでしてもらえる対処方法


「口に装置が当たって痛い」「我慢できないほど痛みがある」といった場合は、無理をせず通院している歯科医院へ相談にいきましょう。痛みに対する対処方法を教えてもらえます。
それでは、歯科医院での代表的な対処方法をいくつかみていきましょう。

・痛み止めを処方してもらう


歯科医院によっては、痛み止めを処方してもらえる場合もあります。矯正装置を付けるときの痛みに不安がある場合は、事前に担当医に相談しておくとよいでしょう。
しかし、鎮静剤は歯の移動を妨げてしまうこともあります。使用する際は必ず担当医の指示に従い、用法用量を守ってください。

・装置の調整やワックスによるカバーしてもらう


痛みが出ている部分の装置を調整してもらうことで、負担を減らせる場合があります。また、矯正用ワックスの使用を勧められることもあります。
矯正用ワックスとは、透明の粘土のようなもので、口内の器具と接触している部分の装置を覆うもの。こうすることで、矯正装置と口腔内の粘膜が擦れて痛みが生じるのを防いでくれるのです。詳しい使用方法は、担当医の指導に従ってください。

自宅でできる対処法


自宅できる対処法として上げられるのが、食事への配慮です。
歯の矯正中は痛みを軽減するだけでなく、装置の破損防止や磨き残し防止のため、避けた方がよいとされる食事がいくつかあります。

歯の矯正中は痛みに配慮した食事を!



歯の矯正中はどのように食事に気を付けていけばいいのでしょうか。具体例を挙げながら、紹介していきます。

避けた方がよい食事は?


矯正中に避けた方がよい食事として、挙げられることの多いものは以下の3点です。

  • 固いもの
  • 粘着性が高いもの
  • 繊維状のもの

おせんべいやフランスパンといった、噛むのに力がいる固い食べ物は、歯に負担を与えてしまうため避けるのがベター。痛みを避けるという観点だけでなく、装置が破損してしまうリスクを減らすという理由もあります。

また、キャラメルやおもちなどの粘着性が高いものも避けた方がいいでしょう。
矯正装置に付着しやすいため、歯磨きで取り除くのが大変になりますし、場合によっては装置が外れてしまう恐れもあります。ほうれん草などの繊維状のものも装置に挟まりやすいので注意が必要です。

とはいえ、日々の食生活でこれらをすべて避けるのは難しいかもしれません。矯正中のブラッシングは、磨き残しが無いよう、ていねいに行いましょう。外出先でも、携帯用の歯ブラシを持参することをオススメします。

痛みを感じにくい食事は?


矯正器具を調節したあとなどの痛みが生じやすいタイミングでの食事には、うどんやお粥、ゼリー、スープなどがオススメ。
これらの食事に共通するのは、ほとんど噛まなくてよいということ。痛みがあるときは、噛む力を必要としない食事を摂ると歯への負担を抑えられるでしょう。


誰しも痛みは感じたくないものですが、矯正中の痛みは歯の矯正が徐々に進んでいる証し。とはいえ、我慢をしなければないらないというものではありません。
ご紹介したさまざまな対処法を確認しつつ、通院している歯科医院に相談をして治療を進めていきましょう。

※歯科矯正は、基本的に自由診療です。治療に臨む際は、費用や期間、リスクなどを事前によく把握するのも忘れないようにしてください。

監修者

歯科衛生士
棚橋沙紗
棚橋沙紗 氏の近影

たなはし さあしゃ。歯科衛生士。平成22年3月歯科衛生士資格を取得し、歯科医院にて勤務。歯科領域のコラム執筆などにも従事。

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