お口ケア
2018.11.08

歯石をとるとき、痛みがあるって本当!?


Q1. そもそも「歯石」ってどんなもの?


A1. 歯石は「歯垢(プラーク)」が歯に付着したまま石灰化したものです。


歯石自体は無害ですが、歯石の表面はザラザラとしていてデコボコのため、表面に歯垢を付着させやすくなっています。そのため、1mgに細菌が1~2億匹も潜んでいる歯垢が歯や歯茎にくっつきやすい状況がうまれます。歯石は放置することで、虫歯歯周病の原因となってしまうのです。

Q2. 歯石を取るときに痛みは感じないの?


A2. 痛みを感じる場合もあります。歯石の付着状況によって使用される器具が違うので、断定はできません。

歯石は歯科医院で施術を受けなければ除去することはできません。
その際に使われるのがスケーラーという歯科器具。このスケーラーには手用・超音波・エアの3種類があり、それぞれ特徴が違います。このなかで特に痛みを感じやすいのが超音波スケーラー。ペースメーカーを使用している場合は超音波スケーラーの施術は受けられないなど注意事項があるので、歯科医師にきちんと相談することをオススメします。
また、ルートプレー二ングという施術方法もあります。こちらは、歯周ポケットに専用器具を挿入するというもの。スケーラーで取り除けなかった歯石の除去に用いられます。こちらはポケットに直接器具を挿入するということで、痛みが生じやすいです。

歯石という言葉をメディア等で見聞きしたことがあるものの、どんなものなのか、詳しくは分からないという方はいらっしゃるはず。
そこで、歯石取りは痛いのか、痛みを感じないためにはどうしたらいいのかなど、歯石に関する基本知識をご紹介していきます。

どうして歯石を取らなければいけないの?


歯石ができるまで


朝、昼、晩と食後にしっかりと歯を磨いていても、歯石が歯に付着してしまうことはあります。
歯石とはその名の通り石のように硬い物質であり、歯磨きだけでは除去できません。そんな歯石は、どのようにして歯に付着するのでしょうか。

歯石となる以前の姿は、皆さんも聞き馴染みがある「歯垢(プラーク)」。
歯垢は、歯の清掃が行き届かない歯面に形成される細菌の塊であり、1mgの歯垢の中には、なんと1~2億匹の細菌が潜んでいます。
細菌の住みかとなった歯垢はネバネバとして水に溶けにくく、うがいしただけでは落としきれません。歯垢は唾液の成分である糖タンパクがペリクルと呼ばれる薄い膜を歯の表面に形成し、そのペリクルに口の中にいる細菌が付着して、食べ物に含まれている糖分を栄養に増殖していきます。

歯磨きやオーラルケアが不十分だと歯面に歯垢が付着したままとなり、2~3日後には歯垢の特徴であるネバネバした状態から、唾液の成分であるカルシウムとリンと結合されて石灰化します。こうして石のように硬い物質へと変化し、歯石となってしまうのです。

歯石が及ぼす影響


歯石は歯や歯肉に影響を及ぼすと思われがちですが、実は石のように固まった歯石自体は無害です。
一度付着してしまった歯石は歯磨きでは落とし切れず、歯科医院で歯石除去を行わないと取り除くことはできません。では、なぜ歯石を放置せず、除去しなければならないのでしょうか。

ご紹介したように、歯垢には1mg中1~2億匹もの細菌が潜んでいます。その歯垢は歯石のザラザラとしてデコボコな表面に付着しやすく、さらに歯石の上に歯垢が付着したまま放置してしまうと、さまざまな影響を及ぼしてしまうのです。

<虫歯や歯周病の原因>


歯垢が歯石となり、さらなる歯垢を呼び寄せると、虫歯や歯周病の原因となります。
歯垢が歯に付着してから歯石になるまでの間に周辺の歯肉を炎症させ、歯肉炎、さらに歯周病になってしまうこともあります。
あるいは歯になるなど影響力は計り知れず、そのため、歯石を放置しないようにすることが大切です。

歯石を取る方法は?痛みを感じるの?


歯石は歯磨きでは取れず、歯科医院で歯石除去の施術を受けなければ綺麗に除去することはできません。
しかし歯科医院で行う治療は、痛みを感じるイメージがある方も多いでしょう。実際はどうなのでしょうか。

歯石は歯と歯肉の境目に形成される歯肉縁上歯石と、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の間にある溝、つまり歯肉で隠れている場所にも形成される歯肉縁下歯石との2種類に分類されます。
歯と歯茎の間の溝に歯石を取る器具であるスケーラーを挿入して歯石を取り除く過程では、痛みを感じる場合があります。また、スケーリングの器具の種類によって効力や痛みの感じ方が違います。

スケーリング


スケーリングとは、歯科医院で歯石を取る施術のことです。スケーラーと呼ばれる歯科器具を使用し、歯にこびりついている歯石を取っていきます。
スケーラーにも種類があり、それぞれ特徴は以下の通りです。

<手用スケーラー>
手の力だけで歯石を取る器具です。手用スケーラーは鎌型スケーラー(シックルタイプ)、鋭匙型スケーラー(キュレットタイプ)、鍬型スケーラー(ホータイプ)、やすり型スケーラー(ファイルタイプ)、のみ型スケーラー(チゼルタイプ)の5種類の器具を部位ごとに使い分け、歯肉縁上歯石、歯肉縁下歯石を取っていきます。

<超音波スケーラー>
超音波を発生させ、その微細振動を利用しながら注水下で歯肉縁上歯石、歯肉縁下歯石を砕きながら除去します。
手用スケーラーとは違い、短時間で一度に大量の歯石を除去することが可能です。ただし、超音波特有の音と振動を発生させるために不快さを感じる方は少なくありません。また水を使用するため、知覚過敏の方や歯の根が露出している場合には、特に痛みなどを感じやすいと言われています。
なお、ペースメーカーを使用している場合の施術は禁止となっているので、確認が必要です。

<エアスケーラー>
圧窄空気をエネルギーに変え、スケーラーを回転させて歯石を除去します。エアスケーラーは、歯肉縁上歯石のみを主に除去するために使用されるものです。
超音波スケーラーより痛みを最小限に抑えることができますが、歯石除去効力は劣ります。また、電磁波を発生させないため、ペースメーカーを使用している方でも利用可能です。

ルートプレーニング


スケーリングで取り切れなかった歯石を除去する方法です。歯周病が進行してしまうと、歯と歯肉の間の溝である歯周ポケットがだんだんと深くなり、歯周ポケットの奥や歯の根っこの部分に歯垢や歯石が形成されてしまいます。
ルートプレーニングを行うことでザラザラしていた歯の表面を滑らかにし、新たに歯垢が付着することを防ぎます。ただし歯周ポケットに専用器具を挿入するため、痛みが生じることが多いでしょう。

痛みを感じず歯石をとるにはどうすればいいの?


麻酔


歯科医院の方針によって異なりますが、スケーリングを行う際にも麻酔してから施術することが可能です。
特に大量の歯肉縁下歯石を取る場合は、麻酔を打って痛みを感じにくくしてから行うこともあります。あらかじめ歯科医院で相談してみてください。

少なからず、歯石を取るためには痛みが生じてしまいます。痛みを感じる歯石除去が必要とならいようにするためには、日々のセルフケアがとても重要です。

<参考・参照元>
プラーク(歯垢)|歯と口の健康研究室|ライオン歯科衛生研究所

OralFirst
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