お口と健康
2019.04.18

ホワイトニング後に白い歯を長持ちさせる食事やケア方法は?

白く光る健康的な歯を取り戻すホワイトニング。近年は、自宅でおこなえるホームホワイトニングを受ける方が増えてきています。また、定期検診を兼ねてオフィスホワイトニングを受けているという方も多いのではないでしょうか?

とはいえ、なかには「ホワイトニング効果が長続きしない」という悩みも持つ方がいらっしゃるようです。

「せっかく時間と費用をかけているのに歯がすぐに黄ばんでしまう……」という方は、ホワイトニング直後の食生活やアフターケアに問題があるかもしれません。


今回はホワイトニング効果を持続させるために避けたい食事や、積極的に取り入れていきたい食事をご紹介していきます。これからホワイトニングを受ける方はもちろん、ホワイトニングを終えた後で「何を食べたらいいのかわからない」という方はぜひ参考にしてみてくださいね。

ホワイトニング後の歯は非常にデリケート!


そもそも、歯の表面につく着色汚れは何が原因なのでしょうか? まずはホワイトニングの基本的な知識からご説明していきましょう。

特に着色しやすい成分として挙げられるのがタンニンや、タバコに含まれるタールです。タンニンはコーヒーやお茶、ワインなどに含まれる「渋み」のもととなる成分となります。

しかし、歯に着色が起こる原因は食事だけではありません。私たちの歯の内部にある象牙質と呼ばれる組織は、もともと黄色味を帯びた色をしています。加齢によってこの象牙質が分厚くなってくると、歯の表面組織である半透明なエナメル質から象牙質の黄色味を帯びた色が透けて見えてしまい、歯が黄ばんだように見えてしまうのです。

これらの原因で黄ばんでしまった歯を白くするためにおこなうのが「ホワイトニング」です。ホワイトニングの際に使用する薬剤によって、歯は一時的に着色しやすい状態となります。そのため、ホワイトニング直後の食事によって効果がどれだけ続くかが左右されるのです。

歯の着色を防ぐ「ペリクル」とは?


ホワイトニング直後の歯がどのような状態になっているのか、もう少し詳しくみていきましょう。

通常、歯の表面には汚れをガードする役割を持つ「ペリクル」という膜があります。唾液をもとにしてつくられるペリクルは口内に残った食べ物や飲み物を吸着してくれるため、歯そのものを汚れにくくしてくれます。

しかし、ホワイトニングを受けるとペリクルは一時的になくなってしまいます。ペリクルは半日~1日で再生されるといわれていますが、ホワイトニング直後、歯は無防備な状態になっているといってもいいでしょう。

加えて、歯科医院でおこなうホワイトニング施術では過酸化水素を使用する場合も。過酸化水素を使用する施術後は、歯の内部が脱水状態になりやすくなります。乾いた布が水を吸いとるように、歯も外部の成分を吸収しやすい状態になってしまいます。

ホワイトニング後に避けたい食べ物・飲み物


それでは、ホワイトニング直後にできるだけ控えたい食べ物や飲み物を紹介していきます。

見た目が濃い食べ物・飲み物


まず、ソースやカレーなど濃い色味の食べ物は避けましょう。ケチャップやしょうゆなどの調味料も、施術後すぐは控えることをオススメします。

色が濃くなければ大丈夫だと思いがちですが、実はブロッコリーなどの緑黄色野菜にも注意が必要です。

酸性の食べ物・飲み物


柑橘系のフルーツをはじめ、ビタミンCを多く含む清涼飲料水は、施術後すぐに食べたり飲んだりしないようにしてください。調味料では、酢の使用を避けることをオススメします。

渋みのある食べ物・飲み物



緑茶やコーヒー、ワインに含まれているタンニンはホワイトニング直後には必ず避けたい成分です。特にコーヒーやワインは酸性が強いため、デリケートな歯にとっては大敵。愛飲している人は少しのあいだ、我慢が必要です。

豆類などイソフラボンを含む食べ物・飲み物


色素成分でもあるポリフェノール。イソフラボンはこのポリフェノールの一種で、歯の着色汚れの原因になってしまいます。このように、見た目の色が薄い豆にも含まれているため注意してください。

ホワイトニング後はどんな食事がオススメ?


ホワイトニング施術後は、色素の薄い食べ物を優先的に食べるようにしましょう。たとえば、メインのおかずとなる肉や魚は、白身魚や鶏肉などは比較的、着色が少ないとされています。

また、できるだけホワイトソースを使った食事を選ぶこともオススメです。白米やパン、うどんなども施術後に食べてもまず問題ないと考えられます。

さらに、食べた後はできるだけすぐに水で口をゆすいでください。口内に食べ物や飲み物の成分を残さないことが大切です。

ホワイトニング後も歯科医院でケアを


ホワイトニング効果を持続させるために食事に注意するのはもちろんですが、歯科医院でタッチアップを受けることも効果的な方法のひとつとなります。定期的にクリーニングをしてもらい、健康で美しい歯をキープしましょう。


歯の表面を汚れから守るペリクルが再生されるまでの半日〜1日は、上記の食事を参考に、ホワイトニング効果が長持ちするような食べ物・飲み物選びを心がけましょう。ホワイトニング直後は歯にとっては大事な再生期間となります。少々の我慢が必要ですが、美しい歯のためにぜひ意識してみてください。

ホワイトニング後の食事についてアドバイスをしてくれる歯科医院もあります。術後に指示がある際は、歯科医師のアドバイスに従うようにしてください。また、食事の際に知覚過敏などのトラブルが起こった場合は、すぐに施術を受けた歯科医院で相談するようにしてください。

監修者

歯科衛生士
粟飯原ももこ
粟飯原ももこ 氏の近影

あいはら ももこ。歯科衛生士。平成18年3月歯科衛生士資格を取得し、歯科医院にて勤務。歯科医療をテーマにした執筆や訪問歯科衛生士に関する冊子制作などにも携わる。

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