お口と健康
2018.12.29

無意識の食いしばりしていませんか?予防方法を解説!


Q1. 「食いしばり」ってなんですか?原因はあるの?


A1. 「食いしばり」とは上下の歯を合わせて過度に力を入れてしまうことをいいます。


無意識に上下の歯を接触させて力を入れてしまうことを「食いしばり」または「クレンチング」といいます。食いしばりは日中だけでなく、寝ている間に引き起こされることも。寝ている間のほうが、日中活動している間に比べて入る力が強くなってしまい、負担も大きくなります。

Q2. 「食いしばり」にはどんなデメリットがあるの?


A2. 歯の欠損はもちろん、身体への影響も。


歯を食いしばることで、歯の欠損や摩耗の原因となることがあります。これがきっかけで「知覚過敏」になってしまう人も。虫歯治療時の歯の詰め物などが破損しやすくもなり、さまざまな口内トラブルの原因になります。
また、肩こりや頭痛の原因になることも。頻度が多いと、顔周りの筋肉が緊張してしまい、肩こりや頭痛が引き起こされてしまうのです。

単に歯を噛み合わせているだけのように見える「食いしばり」。
食いしばりの原因や予防方法について詳しく見ていきましょう。

食いしばりがクセになっている?


そもそも私たちが上下の歯を接触させている時間は、1日のうち会話や食事をする15~20分程度。それ以外の間は、上の歯と下の歯が約1~3mm離れているのが通常の状態です。しかし、なかには無意識に上下の歯を接触させてしまっている人もいます。こうした無意識のうちに歯を食いしばるクセのことを「クレンチング」といいます。

食いしばりは日中だけでなく、寝ている間に引き起こされることもあります。日中活動している間の食いしばりの力よりも、睡眠中に無意識のうちに歯を食いしばってしまう力のほうが、はるかに強い力が加わり、歯や歯ぐきに負担がかかってしまいます。
睡眠中に気づくのは難しく、周りから指摘されて初めて気づく人も……。自分でも気付かないうちにクセになってしまっていることもあるのです。

では、日頃から歯の上下が接触している人にはどんなことが当てはまるのでしょうか? 食いしばりをしている場合の症状をチェックしてみましょう。

  • のフチがギザギザとしている
  • 頬の内側の粘膜に歯で噛んだと思われる白いあとが残っている
  • 起床時にあごがだるい
  • 歯が摩耗して平らになっている

以上のような状態に思い当たる節がある人は、食いしばるクセを疑った方が良いかもしれません。

食いしばりの原因とは?


なぜ意識していないのに歯を接触させてしまうのでしょうか? 普段歯が接触している場面を思い起こしてみると、思わぬ共通点が出てくるかもしれません。

例えば、仕事中やスポーツをしているときなど何かに集中しているときに、上下の歯が接触することが多くありませんか?
実は、食いしばりを引き起こす主な原因と言われているのが、「ストレス」や「緊張」。

“ストレス社会”といわれている現代では、多くの人が仕事や勉学などさまざまな事柄にストレスを感じています。こうしたストレスを発散しようと、無意識のうちに食いしばりをしているのです。

食いしばりのデメリットとは?


なかには、「ストレスの解消ができるなら、そのままでもいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、冒頭でも少し触れた通り、食いしばりがさまざまな不調を引き起こす原因となることがあります。さっそく、どんなデメリットがあるか見ていきましょう。

歯の欠損や摩耗


強い力で歯を噛みしめているため、歯の欠損や摩耗の原因となることがあります。これが引き金となり、知覚過敏になってしまう人も。また、虫歯治療時の歯の詰め物などが破損しやすくなることもあり、さまざまなお口の中のトラブルの原因となります。

歯周病や顎関節症


歯を失う代表的な原因の一つである歯周病や、あごのトラブルである顎関節症といったお口の中の病気を引き起こすことがあります。

肩こりや頭痛


食いしばる頻度が高いと顔周りの筋肉が緊張してしまいます。その結果、肩こりや頭痛といったお口の中以外の場所に悪影響を及ぼすこともあるのです。

食いしばりを予防するためにできること


さまざまなデメリットがあることがわかりましたが、予防するためにはどんなことをすればいいのでしょうか? 自宅または歯医者さんでできる予防方法について解説していきます。

食いしばっていたらすぐに歯を離す


日中食いしばるクセがある人は、歯の接触を意識することが予防への第一歩です。歯が接触していたらすぐに離すクセをつけます。こうすることで、上下の歯の接触時間を減らし、歯への負担軽減を図ります。

この方法では、歯が接触していることに気づくことが大切です。仕事場のデスクなど、目につく場所に食いしばりを思い出すようなメモを貼り、意識をしていきましょう。

マウスピースを付ける


日中とは違い、意識することのできない睡眠時ではどのように予防すればいいのでしょうか?
前述したように、睡眠時の食いしばりが最も歯や歯ぐきに強い力が加わっています。睡眠時の食いしばりは放置せずに、適切に治療をおこなうことが望ましいとされています。睡眠時の予防方法として挙げられるのが、「マウスピース」。「ナイトガード」と呼ばれることもあります。

一般販売されているものもありますが、歯医者さんでは型を取り自分の口内にあった専用のマウスピースを製作してくれますので、一度相談してみましょう。

ストレスを発散する


原因となるストレスを発散するのも、予防方法の一つです。仕事中に食いしばりをしてしまう場合はストレッチをしたり、定期的に深呼吸をしたりするなど、リラックスできる時間を意図的につくりましょう。

ストレス社会である現代において、食いしばりがクセになっている人は決して珍しいことではありません。予防するためには、日頃から意識することがとても大切です。
歯が接触していたらすぐ離す、リラックスをする環境を整えるなど、できることからはじめてみてはいかがでしょうか?


<参考・参照元>
埼玉県歯科医師会 | クレンチングをやめるための訓練法

監修者

歯科衛生士
粟飯原ももこ
粟飯原ももこ 氏の近影

あいはら ももこ。歯科衛生士。平成18年3月歯科衛生士資格を取得し、歯科医院にて勤務。歯科医療をテーマにした執筆や訪問歯科衛生士に関する冊子制作などにも携わる。

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