お口ケア
2018.11.06

健康な歯ぐきって、ピンク色なんですか?


Q1. 健康な歯ぐきの特徴は?


A1. 健康な歯ぐきはきれいなピンク色をしています。


健康な歯ぐきは血行が良好のため、きれいなピンク色をしています。
また、ブラッシングの後に出血などの症状が現れないことも健康的な歯ぐきのポイントの一つ。ブラッシングやフロッシングのあとに痛みを感じる場合は要注意です。

Q2. 健康な歯ぐきを保つためにはどうすればいい?


A2. 毎日のデンタルケアを丁寧にすることを心がけましょう。また、歯ぐきに影響のあるクセがある場合は、矯正することも大切。


大切なのは適切な歯磨きです。歯科医院で適切な磨き方を教わり、毎日丁寧に磨いていきましょう。その際には、歯ブラシの毛先などを使った歯ぐきマッサージを取り入れると、健康的な歯ぐきをキープすることができます。また、歯間ブラシデンタルフロスの活用も効果的。歯ブラシだけでは取りきれなかった汚れが取り除けます。
歯ぎしり食いしばりなどのクセは、歯ぐきへ強いダメージを与えることも。習慣化している人は少しずつ意識していくとよいでしょう。

Q3. 歯周病にかかった歯ぐきはどうなる?


A3. 歯周病にかかってしまうと、歯ぐきが腫れる、ブラッシング時に出血するなどの症状がみられます。


歯ぐきの健康が損なわれると、歯周病にかかってしまいます。歯周病の症状は、出血、腫れ、かゆみ・痛みの発生、口臭などさまざま。
歯磨きをしていて思い当たる症状があったら、すぐに診察を受けましょう。

お口の健康は、歯だけでなく歯ぐきも重要です。
口内環境自体が整っていないと、歯だけでなく歯ぐきにもいろいろな症状が現れます。とくに歯ぐきの色はわかりやすい変化が生じるため、日頃から注意して観察しておく必要があります。歯ぐきの色について詳しく解説し、健康に保つ上で有効といえるケア方法もご紹介します。

健康な歯ぐきの3つの特徴


健康な歯ぐきは、以下に挙げるような3つの特徴を持っています。気になる方は今すぐ確かめてみましょう。

きれいなピンク色をしている


健康な歯ぐきは、血行が良好で、きれいなピンク色をしています。赤く腫れていたり、色素が沈着していたりすると、何らかの異常が生じているサインと捉えましょう。

ブラッシングやフロッシングの後に出血しない


普段のオーラルケアで、ブラッシングの後やフロスを通した後に、出血などの症状が現れないのが健康な歯ぐきです。歯ぐきにハリがあり、ブラッシングやフロッシングで痛みを感じるようなこともありません。

口臭や排膿がない


歯ぐきが健康な状態では、お口の中も清潔であることがほとんどです。歯垢歯石の沈着がなく、歯周病にもかかっていません。
ですから、歯周病菌などが産生するニオイの元となる物質も目立たず、口臭が気になることも少ないです。また、歯ぐきから膿が排出されていないことも、健康な歯ぐきの特徴といえます。

歯ぐきの健康を保つための5つの習慣


歯ぐきを健康に保つためには、以下に挙げる5つの習慣を実践しましょう。

適切な方法で歯磨きをする


正しい歯磨きを行うことで、歯垢や歯石の沈着が抑えられ、歯ぐきに炎症が生じることもなくなります。
歯医者さんで教えてもらった方法で、できれば1日2回以上ブラッシングしましょう。歯磨きは1回5分以上かけて丁寧なブラッシングを心がけてください。

歯間ブラシやデンタルフロスを活用する


歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけで落とすのは難しいです。そこで有用なのが歯間ブラシやデンタルフロス。
こういった補助的清掃器具を毎回の歯磨きで活用することで、磨き残しを減らすことができ、歯ぐきへの悪影響も排除できます。また、出血やにおいの確認もしやすくなります。

歯ぎしりや食いしばりをしない


歯ぎしりや歯の食いしばりといった口腔習癖は、歯ぐきに対して強いダメージを与えることがあります。
私たちの顎の力というのはとても強いので、歯ぎしりなどが習慣化すると、歯周病が進行して、歯ぐきに炎症が起こって赤く腫れたり、ひどくなると顎の骨にまで炎症が広がることもあるため要注意です。

歯医者さんで定期検診を受ける


歯医者さんで定期検診を受けると、歯だけでなく歯ぐきの状態もしっかりと診てくれます。
歯周病にかかっているかどうかはもちろんのこと、日頃の生活習慣が歯ぐきに悪影響を及ぼしているかも診断してくれます。さらに、健康が損なわれた歯ぐきに対しては、適切な処置をしてくれますので、3~6カ月に1度は定期検診を受けるようにしましょう。

たばこを吸わない


たばこを吸っていると、歯ぐきに色素が沈着して黒ずんでしまいます。歯ぐきの血行が悪くなり、歯周病を引き起こすリスク因子にもなりますので、禁煙をオススメします。歯ぐきの健康を保つ上で、喫煙習慣はマイナスの要素が多いといえます。

歯ぐきのケア方法


歯ぐきの健康を維持するためのケアとなると、具体的に何をすれば良いのか迷ってしまいますよね。
そんな方はまず、以下に挙げる2つのことを日頃のオーラルケアに取り入れてみてください。

歯ぐきのマッサージ


歯ブラシの毛先や脇腹などを使って、歯ぐきのマッサージを行いましょう。適度な刺激が加わることで、歯ぐきの血行が良くなります。
歯ぐきの隅々にまで栄養や酸素が行き渡り、細胞が活性化され、細菌に対する抵抗力も高まります。

歯周ポケットを意識した歯磨き


歯ぐきの病気である歯周病は、歯周ポケット内の歯垢や歯石が原因で誘発されることが多いです。
そんな歯周ポケット内の汚れは、ただ漫然と歯磨きをしていてはなかなか取り除くことができません。普段から歯周ポケット内に毛先を入れるようなブラッシングを心がけましょう。
歯と歯ぐきの境目に向かって、斜め45°から毛先を挿入すると、歯周ポケット内の汚れを落としやすくなります。

歯周病にかかると歯ぐきはどうなる?


ここまで、健康な歯ぐきの特徴やケアの方法について解説してきましたが、不健康な歯ぐきがどのような症状を呈するのかも気になりますよね。

歯周病にかかったあとの歯ぐきの変化


歯ぐきの病気である歯周病にかかると、以下に挙げるような症状が現れます。

  • ブラッシング時の出血
  • 歯ぐきが赤く腫れる
  • 歯ぐきが下がる
  • 歯ぐきにかゆみや痛みが生じる
  • 歯ぐきから膿が出て口臭がきつくなる

このような症状が現れたら歯周病が疑われますので、すぐに歯医者さんで受診しましょう。


健康な歯ぐきにはハリがあり、きれいなピンク色をしています。それが赤く腫れたり、出血したり、歯ぐきが下がったように見えてきたら、不健康な状態にあると考えましょう。
歯ぐきの変化はお口の健康度をはかる大事な指標ですので、日頃から観察しておくことをおすすめします。

<参考・参照元>
歯周病の症状 | 歯周病Q&A | 日本歯周病学会

監修者

歯科衛生士
廣澤尚子
廣澤尚子 氏の近影

ひろさわ なおこ。歯科衛生士。平成14年4月歯科衛生士資格を取得し、美容外科の歯科部門や歯科医院で勤務。歯科衛生士としての経験と知識を生かし、歯科関連の執筆にも多く従事している。

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