お口ケア
2019.04.24

歯科衛生士のオススメ!歯磨き粉と液体歯磨きをタイプ別に紹介

ドラッグストアなどで歯磨き粉を探しているとき、種類が多過ぎて迷ってしまったという経験を持つ方は多いでしょう。歯磨き粉といっても通常のペーストタイプのほか、液体タイプの歯磨き粉もあります。どのような基準で選んだらよいのでしょうか。

今回は歯科衛生士の目線から、オススメの歯磨き粉をタイプ別にご紹介していきます。



歯磨き粉は使ったほうがいいの?


そもそも、歯磨き粉は使った方がよいのでしょうか。

答えは「はい」です。もしかしたら、過去に「歯磨き粉はつけずに磨きましょう」と言われたことがあるかもしれません。
それは、歯磨き粉には発泡剤が含まれているため、磨いているうちに口の中が泡だらけになって、ちゃんと磨けないまま終わってしまうことがあるから。また、香料も含まれているため、実際はまだ磨き残しがあってもスッキリした感覚が残ってしまいます。

しかし歯磨き粉のなかには、虫歯予防歯周病予防、知覚過敏の予防に効果的な成分が含まれているものも多くあります。目的に合った歯磨き粉を選び、使用するとよいでしょう。

通常の歯磨き粉と、液体歯磨きの違い


「歯磨き粉」と聞くと、一般的にはペーストタイプのものをイメージされる方も多いかもしれません。しかし最近では、液体タイプの歯磨き剤も市販されています。
通常の歯磨き粉と液体歯磨きには、どのような違いがあるのでしょうか。

簡単にいうと、研磨剤が含まれているかいないかの違いです。一般のペーストタイプの歯磨き粉は、その多くに研磨剤が含まれており、歯の表面の着色を落としやすくしてくれます。
ペーストタイプの歯磨き粉には、具体的に以下のようなメリットとデメリットがあります。

<メリット>

  • 着色を落としてくれる
  • 液体歯磨き剤と比べると安価

<デメリット>


  • 研磨剤によって、歯の表面を傷付ける恐れがある
  • 磨いた後に、うがいをしなければならない

これに対して液体歯磨き剤は、以下のようなメリットとデメリットが挙げられます。

<メリット>


  • 研磨剤が含まれていないので歯に優しい
  • 液体のため薬が口内の隅々に行き渡る

<デメリット>


  • 研磨剤が含まれていないため、歯の表面のヤニや茶しぶなどは落とせない
  • ペーストの歯磨き粉と比べると高価

このように通常の歯磨き粉と液体歯磨き剤には、いずれもメリット・デメリットがあります。自分自身にとって、どんなが必要かよく考えて選ぶことが大切です。

ちなみに、よくメディアでも「デンタルリンス」や「マウスウォッシュ」「洗口剤」など似たような言葉を聞くため、何が違うのかわからないという方は多いかもしれません。

デンタルリンスは、別名でマウスウォッシュとも呼ばれます。デンタルリンスには「洗口剤」と「液体歯磨き」の2種類あります。洗口剤と液体歯磨きは用途が異なるため、必ず商品の裏面または表面の表示を確認して、「洗口剤」なのか「液体歯磨き」なのか確かめてから購入するようにしてください。

歯科衛生士オススメの歯磨き粉


ここでは通常タイプの歯磨き粉について、オススメの商品を3つご紹介していきます。

  • 虫歯予防を重視したい人にオススメ!ライオン check up standard


ライオン check up standard

「Check up」は高濃度のフッ素が配合されているため、虫歯予防に効果的な歯磨き粉です。
以前、日本では薬事法によって、歯磨き粉に含まれるフッ素の濃度は1,000ppm以下と決められていました。しかし2017年3月より、ようやく世界基準である1500ppm以下に変更されています。この変更に伴い、check upも950ppmから1,450ppmへと濃度が変更になりました。そのため、より虫歯予防の効果を期待することができます。
効果を持続させるために、歯を磨き終わった後は水ですすぐのは1回のみに留めましょう。

  • 知覚過敏症、なおかつ歯周病・虫歯が気になる方にオススメ!薬用シュミテクト 歯周病ケア 高濃度フッ素配合


薬用シュミテクト 歯周病ケア 高濃度フッ素配合

虫歯じゃないのに冷たいもので歯がしみる場合、その原因は知覚過敏症かもしれません。知覚過敏症の方にオススメなのが、シュミテクトシリーズです。
特に「歯周病ケア 高濃度フッ素配合」タイプなら、知覚過敏の症状を予防しながら歯周病・虫歯予防の効果も期待できます。

・歯を白くしたいという方に!ライオン Brilliant more

ライオン Brilliant more

歯の黄ばみや茶しぶが気になるという方にオススメなのが、「Brilliant more」です。「ピロリン酸ナトリウム」が配合されているため、歯の表面に付いた着色を浮かせ、歯ブラシで落とすことができます。

歯科衛生士オススメの液体歯磨き


次に液体歯磨き剤についても、オススメの商品を2つご紹介しましょう。

  • 歯周病が気になる方にオススメ! ガム デンタルリンス


ガム デンタルリンス

ガムのデンタルリンスには2種類の殺菌剤が配合されているため、歯周病菌が口内で繁殖するのを防いでくれます。また、口臭予防も期待できるでしょう。

  • ・口内のトラブルすべてをカバーしたい方にオススメ! リステリン トータルケアPLUS



リステリン トータルケアPLUS


歯周病も虫歯も、さらには口臭まですべてカバーしたいという方にオススメなのが、リステリンシリーズの「トータルケア PLUS」です。
刺激が強いのが苦手という方は、ノンアルコールタイプのものを使用しましょう。

ていねいな歯磨きをお忘れなく


歯磨き剤は歯周病や虫歯の予防、また、そのほかのお口のトラブルをケアしてくれる優れたアイテムです。しかし、やはり歯磨きによって汚れがしっかりと落ちていなければ、歯周病や虫歯などの口内トラブルを防ぐことはできません。
歯磨き粉の力を過信することなく、毎日ていねいな歯磨きをする習慣を守り続けてください。適切なオーラルケアができるよう、目的に合わせた歯磨き粉を選ぶようにしましょう。

監修者

歯科衛生士
棚橋沙紗
棚橋沙紗 氏の近影

たなはし さあしゃ。歯科衛生士。平成22年3月歯科衛生士資格を取得し、歯科医院にて勤務。歯科領域のコラム執筆などにも従事。

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