お口と美
2019.01.19

歯科衛生士役を演じる安田聖愛さんにインタビュー【映画『笑顔の向こうに』ヒロイン】

日本歯科医師会の全面協力のもとに制作された映画『笑顔の向こうに』が2019年2月15日に公開されます。

歯科医療の現場を舞台に若者たちの成長を描いた作品で、主人公の歯科技工士・大地役を初の歯科技工士役となる高杉真宙さん、大地の幼なじみで新人歯科衛生士・真夏役を安田聖愛さんが演じます。

今回、ORAL FIRST編集部では、この映画のヒロインで歯科衛生士の真夏を演じた安田聖愛さんにインタビュー。歯科衛生士役を演じた苦労や、映画のみどころ、オーラルケアへの意識の変化などをうかがいました。


歯科衛生士の姉にアドバイスをもらいました


ー安田さんは本作でヒロインの新人歯科衛生士・真夏を演じていらっしゃいます。作中では実際に施術するシーンが多くありましたが、難しいところはありましたか?

実は、姉が歯科衛生士なので話を聞いたり、実際に歯医者さんに見学に行ったりして、勉強しました。
実際に口の中を施術するのは、撮影のときだけだったのですが……、やっぱり怖かったですね。国家試験を突破しなければいけない意味を理解したというか。改めて、姉を尊敬しました。

ーお姉さんからは、アドバイスをもらったりしましたか?

新人の歯科衛生士という役だったので、新人の頃の失敗やうれしかったことを聞いたり、器具の持ち方を教えてもらったり。
そういう話はなかなか聞けないと思うので、役作りをしていく上でとても役に立ちました。

姉は国家試験の前に胃腸炎になってしまったらしいんです。
真夏はそのくらい大変な試験を突破したということで……。
きちんと乗り越えてこの場所に立っている子なんだということを意識しながら演じました。


ー幼少期の真夏は歯医者さんを怖がっていましたが、安田さんご自身はどうでしたか?

私も小さい頃から、歯医者さんは“怖い”というイメージが強かったですね。
でも、演じた真夏はいつも笑顔で患者さんに接していて。今まで私がもっていた歯医者のイメージとは少し違うものでした。

最近は少しずつ、歯科医院自体がリラックスしながら施術を受けられる、行きやすい場所になっているのかなと思います。
歯医者さんと患者さんの距離が近くなっているというか。
予防のために定期検診を受けにいく方も多くなっているそうですよね。

ステージで実感したモナコ映画祭作品賞受賞


ー本作はモナコ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞したことで……おめでとうございます!授賞式のときは現地に行かれたということですが、映画祭に参加された感想をお願いします。

初の海外の映画祭で、しかも初海外だったんです。
最初は緊張しましたが、すごくアットホームな空間で……現地の人たちはみんな笑顔で、とても居心地のいい映画祭でした。

ー現地の方の反応はいかがでした?

みなさん話しているときは笑顔が多くてリアクションも大きくて、でも映画を見ているときはとても真剣でした。
そんな方々に評価していただけて本当にうれしく思います。

上映中にもたくさんの反応があって、特に(同映画祭で)助演男優賞を受賞された丹古母さんのシーンではたくさんの人が笑ってくださいました。
なかなか日本では巡り合えないリアクションだと思うので、新鮮でしたね。


ーちなみに、受賞できるという自信は……?

せっかくモナコに行くんだから、何か賞をもらえたらいいねという話はしていました。でも、発表の瞬間までとれるかはわからないじゃないですか(笑)

次々と賞が発表されていくなか、最後までずっと呼ばれなくて……。
「もうダメかもしれない」と思っていたところで“最優秀作品賞”で呼ばれて。最初はまったく現実感がありませんでした。
出演者みんなでステージに上がってようやく少し実感した感じです。純粋にうれしかったです。

口腔ケアの大切さを映画から感じてもらいたい


ーこの作品に出演してからオーラルケアへの意識に変化はありましたか?

もともと、姉のチェックが入るのでオーラルケアへの意識は高いほうだと思います。
実家に帰ったときに、夜に何げなく歯を磨いていると「ちょっとこっち来て見せなさい」「ちょっと力強すぎるんじゃない?」とか指摘されることもあります(笑)

そのおかげで意識はしていましたが、今回、歯科衛生士の役を演じたことで、将来、歯を保っていくことの大切さも意識するようになりました。
今からしっかりとケアして、口内も身体も健康をキープしていきたいです。


ー歯科衛生士として成長していく真夏を演じた安田さんですが、最近ご自身が成長したと感じられることはありますか?

真夏を演じて、個人的には反省点も多いですが……、でも、そのときの100%は出せているはずです!

また、2018年は本当に勉強の一年でした。11月に舞台に出演していたのですが、稽古がなかなか大変で……。

どんなに稽古がキツくても、泣くのは悔しい。「やるしかない!」と自分を奮い立たせていました。おかげで、メンタルは鍛えられました。
うん、成長しました(笑)

ー今後の目標もぜひ教えてください。

誰かを目標としているわけではありませんが、ずっと続けていくうえでどんな役でもこなせる俳優になりたいです。
監督や演出家が求めてくれたことに100%応えられる俳優になることが目標です。


ー最後に、映画の見どころを教えてください。

真夏は新人歯科衛生士、高杉真宙さん演じる大地は歯科技工士として、仕事の壁にぶち当たるシーンもありますし、だんだんと仕慣れていく様子も描かれます。
これから働く人、今まさに新人の方に共感してもらえるようなシーンもあると思います。
ぜひ、そうした方々に観てもらえたらと思います。

それから、高杉さんとのラブストーリーの部分はどの世代の方にも刺さるんじゃないかと。少し世代が上の方でも昔こんなことあったな、なんて思っていただけるのではないでしょうか。自分でもかゆくなるくらいに甘酸っぱいシーンもあるので(笑)、楽しんでもらえたらと思います。

共演した高杉さんは、同い年ですが、とても経験が豊富で色々とフォローしていただきました。本当に優しい方という印象でしたね。

そして、口腔ケアの大切さをこの映画から感じ取っていただきたいです。
口腔を健康に保つことが体の健康につながるということを、私自身この映画に出演するまで知らなくて……。たくさんの人に知っていただきたいという思いで演じたので、ぜひ多くの人に観てもらい、知っていただきたいです!

ーありがとうございました!


安田聖愛さんが新人歯科衛生士のヒロイン・真夏を演じる『笑顔の向こうに』は2月15日から、全国のイオンシネマなどにて全国公開。
2月15日より全国のイオンシネマ他にて全国公開

公式サイト:https://egao-mukou.jp/
©公益社団法人日本歯科医師会

安田聖愛(やすだ・せいあ)
1996年6月23日生まれ。秋田県出身。A型。第35回ホリプロタレントスカウトキャラバン 「スターオーディション2010」 グランプリを獲得。2012年に映画『ロボジー』(監督:矢口史靖)に出演しデビュー。『群青色の、とおり道』(2015年、監督:佐々部清)、ドラマ『半分、青い』など出演作多数。『笑顔の向こうに』(監督:榎本二郎)では初のヒロインをつとめる。

撮影:佐藤裕
取材:ORAL FIRST編集部
OralFirst
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