親知らずや虫歯の抜歯後の食事はいつから?注意点を解説!
抜歯後だけでなく、抜歯前に食べると気分が悪くなる可能性のある食べ物も、あわせてご紹介していきます。
抜歯後は傷がまだ塞ぎきっていない状態では、ちょっとした刺激で傷んでしまう可能性があるため、口腔内の様子を見ながら食事をとらなくてはなりません。
また、抜歯後に強く痛む場合はドライソケットが起こっていることも考えられます。通常ならば抜歯後に空いた穴には血が溜まり、空気にふれた血はゼリー状塊となって穴を塞ぎます。そのゼリー状の塊である血餅が形成されずに、穴が塞がらない状態をドライソケットと呼び、すぐに治療を受けたクリニックの指示に従う必要があります。
抜歯後はいつから食事ができる?
まず、抜歯を行った後の口腔内はどういった状態になっているかについて知っておきましょう。
先程もご説明した通り、抜歯のあとに残った傷周りには血餅(けっぺい)が形成されます。血餅は傷口を守るうえで非常に重要です。血餅が傷口をガードしてくれれば抜歯の傷は徐々に回復していきます。
しかし、この血餅はすぐにはがれてしまうこともあります。歯の内部がむきだしになり、ドライソケットと呼ばれる状態になることも。そうすると、強い痛みが続くだけでなく、傷の再生も遅れてしまいます。
この血餅を定着させるためにも抜歯後の食べ物や飲み物選びは重要です。特に、麻酔がまだ効いている状態で食事をするのは避けるのが賢明でしょう。誤って口のなかを噛んでしまったり、食べ物で火傷が起こったりしても感覚が麻痺しているので気がつきにくくなってしまうため、基本的には麻酔処置をしてから2〜3時間以内の食事は避けたほうが賢明です。
また、歯科医師に圧迫をおこないながらの止血を指示された場合は必ず実施し、出血がおさまったことを確認してから食事をとるようにしてください。
抜歯治療を受けた日の食事は?
抜歯をした当日はできるだけやわらかく、低刺激な食べ物を選びましょう。食欲があるにも関わらず、口腔内を刺激してしまうことを避けるために食事を我慢する必要はありません。傷の再生のためにも栄養補給は重要です。
おかゆや豆腐など柔らかい食べ物を中心にとることをオススメしますが、「治療をおこなった後で食欲が出ない」という人は、ゼリーなどで最低限のカロリーを補給してください。
それでは、抜歯後の傷をいたわるためにも、避けておきたい食事をご紹介していきましょう。
抜歯治療後は絶対NG! 避けておきたい食べ物・飲み物
アルコール
抜歯後に避けるべきものとしてはアルコールが筆頭に挙げられます。アルコールの血管の拡張作用によって、出血したときに血が止まりづらくなるためです。
抜歯後12時間はお酒を避けてください。痛み止めなどを処方されている場合は、歯科医師の指示に従い用法・用量を守ってください。
薬を服用しているにも関わらず、アルコールを摂取してしまうと、アルコールと薬の相互作用によって身体になんらかの症状が起こりやすくなってしまいます。
辛い食べ物
辛いものは刺激が強く、傷口にしみやすいため避けたほうが無難です。
固い食べ物
固い食べ物も同様に傷口を刺激してしまう恐れがあり、また新たな傷をつくることも考えられるため、避けたほうがよいでしょう。
そのほか血餅を剥がしてしまう食べ物
「柔らかいものなら抜歯後に食べても大丈夫」というのは誤解です。
麺類やストローで飲むタイプの飲料(シェイクなど)は、問題ないように思えますが、吸う動作によって起こる圧力で血餅がはがれてしまうことも。また、口内に残った匂いをとるために、うがいをおこなうと血餅がとれるリスクが高まります。
サプリでも! 抜歯治療後に摂りたい栄養分
上記で紹介した食事は避けつつも、できるだけ栄養バランスを整えることで傷の治りを早められるようにしましょう。
「どうしても食べられない」という方はサプリメントで傷の再生を促す栄養分を補給するのもオススメです。摂るべき栄養分としては下記が挙げられます。
- 鉄分類(特に亜鉛)
- ビタミン群(ビタミンA、B、C)
抜歯前の食事にも要注意!
多くの人が抜歯後の食事に気をつけていることと思います。しかし、意外に見落としがちなのが、抜歯処置を受ける前の食事です。
記事をご覧になっている方でこれから抜歯治療を受けるという人は、胃腸に過度な負担をかけないためにも、抜歯直前の「食べ過ぎ」と「絶食」に注意してください。
抜歯をする前に食べすぎると抜歯治療時の麻酔や消毒などで気分が悪くなり、吐いてしまう恐れもあり、過度に食事を控えると体力が落ちて、麻酔のショックを起こすリスクが高くなる可能性も考えられます。
今回は、抜歯後に食事をする際に気をつけておきたい点について解説しました。
ドライソケットになると強い痛みが続くため、血餅が剥がれる恐れがある食事は避けてください。抜歯後の腫れや痛みができるだけ早く引くように食事には細心の注意を払いたいところ。傷口の治り具合を確認しつつ、徐々にふつうの食事に戻していってください。
食事に気をつけているにも関わらず、痛みが起こる場合や出血が続く場合はすぐに歯科医院を受診するようにしましょう。