ガムは口臭予防に効果あり?有効成分や噛み方を解説
口臭予防だけでなく、食後の口内を清潔に保つ方法として、ブラッシングはもっとも適しているといえます。
「そうとわかっていても昼食後にブラッシングをする時間がない。」という方も多いでしょう。オフィス内勤務であればともかく、営業などで外に出ることが多い方であれば、食後の口臭予防は難しいかもしれません。
そこで、活躍が期待されるのが「口臭予防用のガム」です。ガムであれば、持ち運びも楽ですし、手軽に清涼感が得られます。
しかし、ガムに口臭の原因そのものを取り除く効果は期待できるのでしょうか?
今回はガムに含まれる口臭予防に効果がある成分や、口臭をできるだけ軽減させるために推奨されている噛み方を解説していきます。
ガムが口臭にもたらすメリットと効果
それでは、ガムが口臭にもたらす影響や、ガムを噛むことで得られるメリットについてみていきましょう。
口の中の食べカスをまとめてくれる
ガムには「歯面清掃効果」と呼ばれ、口のなかに残った食べカスや歯垢などをまとめてくれるはたらきがあります。
そのため、特にオススメな噛むタイミングは食後。もちろん、ブラッシングほど歯のあいだの食べカスなどを取り除けるわけではありませんが、一定の除去効果が期待できます。
口臭を軽減する有効成分が含まれている
ガムのなかには、キツイ口臭の予防を目指してつくられたガムもあります。好みの味があるならば積極的に取り入れていきましょう。
口臭の軽減をうたうガムのなかには「緑茶フラボノイド」や、「桑葉クロロフィル」を含むものが数多くあります。これらの成分は口臭の原因となる物質にくっついてニオイを軽減させる効果があることがわかっています。
緑茶フラボノイドとは、緑茶に含まれるポリフェノールの一種です。
さらに、緑茶には殺菌・消臭効果を持つポリフェノール「カテキン」も含まれています。カテキンの持つ作用について、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
カテキンには口臭・虫歯予防の効果があります。緑茶フラボノイドとカテキンが含まれている緑茶は、まさに理想的な飲み物といえますね。
口臭の原因は実にさまざまですが、代表的な原因としては「揮発性硫化物」が挙げられます。これに含まれるのはメチルメルカプタンや、ジメチルサルファイドなどで、口内に存在する菌が食べカスや唾液などを分解することで発生する臭気ガスです。
歯周病になると口臭が悪化する傾向にあるのは、この嫌気性の菌が多く繁殖するためだといわれています。
そのほか、お酒のアルコールやタバコなども口臭を悪化させます。
お酒を飲む方であれば、食後に「ケンポナシ抽出物」を含んだガムを食べるのがオススメ。ケンポナシ抽出物には、アルコール臭をおさえる働きがあるということが実験で確認されています。
また、ほとんどのガムに含まれるミントやクロロフィルなどは硫黄性の匂いを抑制する効果があるといわれています。ミントにはスッとする清涼感もあるので、肉料理の後などのリフレッシュ時にもいいかもしれません。
普段は何気なく買っていたガムの成分表記をくわしく読んでみると、これらの成分を含んだガムは見つかるはずです。自分の食習慣などに合わせて選んでください。
なお、ここでご紹介した成分はいずれも植物に由来するものです。
唾液の分泌を促進してくれる
ガムを噛むことで得られるメリットとして、「唾液の分泌を促せる」点が挙げられます。ドライマウスなどで知られるように口腔内が乾燥することで菌が繁殖しやすくなり、結果的に硫黄やアンモニアのような口臭が強くなる傾向にあります。
余談ですが、ガムを噛んで咀しゃく回数を増やすことで作業効率(集中力)が上がるというのはよく聞く話ですよね。実際に咀しゃく回数と集中力の関係は長年研究されてきており、ガムを噛む人のほうが噛まない人のほうより認知的なクイズを解くパフォーマンスが上がったとする研究もあります。
ガムを噛むときに気をつける点は?
ガムを噛むときには、前後左右の歯をバランスよく使って均等に噛むようにしましょう。いつも片側だけで噛んでいると顔がアンバランスになってしまうことも。
また、ガムに含まれるキシリトールは過度に摂取するとお腹に違和感が生じることがあります。食べ過ぎには注意してください。
今回は「ガムを使って口臭を予防する」ことをテーマに解説しました。
日頃のブラッシングをしっかりとおこなうことはもちろん、必要に応じてガムを噛んで口臭ケアしてはいかがでしょうか?
<参考・参照元>
日本チューインガム協会
ケンポナシ(Hovenia dulcis Thunb)抽出物含有チューインガムによる飲酒後のアルコール臭除去効果