お口ケア
2019.05.21

寝起きのにおいが臭い原因とは? 寝起きのにおいの対策と予防法

朝起きたとき、口臭が気になったということはないでしょうか、睡眠中は、口臭がひどくなる環境がそろっています。
寝起きの口臭は、家族の人に迷惑をかけてしまうことがありますよね。そこで今回は、寝起きのにおいの原因とその対策、予防法についてご紹介します。



口臭と細菌の増殖の関係について


起きているときは、歯磨き唾液の働きでお口のバランスが保てています。しかし睡眠中は唾液が減少することでそのバランスが崩れ、細菌が増えてしまいます。
さらに、お口の中にプラークがあると細菌が汚れを分解し、その際に臭いを発します。

睡眠中の細菌の量は約3時間が経過した後に増え出し、約8時間程度で多くの細菌が増殖してしまいます。寝起きの口臭は誰でも起こる可能性がある、生理的口臭である場合が多いです。生理的口臭は、原因を改善することで抑えられる可能性が高くなります。

寝起きの口臭の原因とは?


それでは、寝起きの口臭の原因についてご紹介します。

  • 磨き残しが原因

せっかく歯磨きをしても、苦手な部分に歯垢が残ってしまうことがあります。磨き残してしまった汚れのなかで細菌は増殖。さらに、睡眠中は唾液が減少しているため、細菌にとって居心地のよい環境にしてしまいます。細菌が増殖すると口臭を引き起こし、起床時の臭いの要因になってしまいます。
磨き残しが多い歯と歯の間や、歯が重なり合った部分などは特に重点的に細かく磨くことで、磨き残しを少しでも減らすことができます。

  • 唾液の減少

口内は、唾液で細菌を洗い流す作用や殺菌作用でバランスを取っています。しかし、睡眠中は唾液が少なくなってしまうため、そのバランスが崩れてしまいます。
すると細菌が増殖しやすくなり、口臭に繋がってしまうのです。


通常は鼻で呼吸をする鼻呼吸が正しいですが、睡眠中は無意識のために口呼吸をしてしまうことがあります。
睡眠中に唾液が減少して、さらに口呼吸で口内が乾燥してしまうと、細菌が増えて口臭の原因になりかねません。


歯周病になると歯垢をエサに歯周病の原因菌が増えます。すると揮発性硫黄化合物のガスを発生し、口内が臭う原因になるのです。さらに炎症がひどくなれば、歯ぐきが腫れて出血しやすくなるリスクが。

歯周病を原因とする口臭は、起きている間も気になることがあります。歯周病は病的要因なので、歯周病が改善しないと朝起きた時の口臭も落ち着きません。

歯周病の治療は歯科医院で歯垢や歯石を除去し、自宅でのケアもしっかりと行って、いつも口内環境を整えておくことが大切。気になったら、早めに歯科医院を受診することをオススメします。

口臭の対策


寝起きの講習を予防する6つの方法をご紹介します。ぜひ、毎日のケアに取り入れてみてください。

1. 寝る前に1杯の水を飲む


睡眠中の唾液の減少が口臭の大きな原因です。就寝中の口内の乾燥を防ぐために、寝る前に水分を取ることで乾燥を減らす効果が期待できます。

2. 寝る前は念入りに歯磨きする


口内の細菌は、磨き残しの汚れをエサに増殖してしまいます。そのため、寝る前の磨き残しがないようにすることで、口臭のリスクを減らすことができるでしょう

特に、磨き残しが多い歯と歯の間や、歯が重なり合った部分を念入りに磨くようにしてください。歯ブラシだけで汚れを落としきれない場合には、デンタルフロス歯間ブラシも併用して細かな部分の汚れも除去しましょう。

3. 薬用デンタルリンスを使用する


薬用デンタルリンスの殺菌成分には、細菌を減少させる効果があります。寝る前に薬用デンタルリンスを使用することで、細菌の働きを抑える効果が期待でき、寝起きのにおいを抑えてくれるでしょう。

4. 舌苔を取り除く


歯の汚れをしっかりと除去しても、に付着している舌苔(ぜったい)には細菌が多く存在します。舌苔はうがいだけで落とすことができないので、舌ブラシで落とすようにしてください。

ただし、力を入れて磨くと舌を傷つけてしまいますので、専用の舌ブラシを用いて優しく落としましょう。また、1日1回程度に留めてください。

5. にんにくやアルコールの過度な摂取を控える


お酒を飲んでアルコールを分解するためには、たくさんの水分を必要とします。お酒を飲んだ次の日に、のどが渇くのはこのためです。
アルコールを分解するために口内が乾燥すると、細菌が増殖して口臭の原因となってしまいます。

また、にんにくは食べると強いにおいを発してしまい、そのにおいを改善するには多くの水分を必要とします。口臭予防にはアルコールやにんにくの摂取を適度な量に抑え、水を多く飲むように心がけてください。また、お酒を飲んだ後、しっかりと歯磨きすることが大切です。

6. 起床後すぐに歯磨きをする


睡眠中には唾液が減少するため、朝起きた際、口内の細菌が活発な状態となっています。朝起きたら、すぐに歯磨きをして口内環境を整えることが大切です。
起きたらすぐにうがいや歯磨きをすることがオススメ。歯磨き粉には爽やかな香りがするものも多いので、爽やかな気分で朝の時間を過ごせるでしょう。


寝起きの口臭は、日々の対策から防げる場合が多くあります。口臭が発生する原因をよく理解し、予防していきましょう。
どうしても口臭が除去できない場合には、医療機関で受診することも一つの方法です。

監修者

歯科衛生士
廣澤尚子
廣澤尚子 氏の近影

ひろさわ なおこ。歯科衛生士。平成14年4月歯科衛生士資格を取得し、美容外科の歯科部門や歯科医院で勤務。歯科衛生士としての経験と知識を生かし、歯科関連の執筆にも多く従事している。

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