電動歯ブラシの正しい使い方を学ぼう
一般の歯ブラシによる手磨きよりも歯垢除去能力が高いとされる電動歯ブラシ。愛用している方も多いですが、間違った使い方をしていると、磨き残しがあったり、歯ぐきを傷つけたりすることもあります。これでは、しっかり歯を磨いているとは言えません。
とくに磨き残しは、虫歯や歯周病に繋がる要因になります。口の中のトラブルを避けるためにも、電動歯ブラシの正しい使い方を知っておきましょう。今回は、電動歯ブラシの効果的な当て方をはじめ、電動歯ブラシの使い方について解説していきます。
その電動歯ブラシの使い方、間違っているかも?
電動歯ブラシの正しい使い方を知っていますか?なかには、「長年電動歯ブラシを愛用しているから大丈夫!」「毎日完璧に磨けている!」という方もいるかもしれませんが、知らず知らずの内に間違った使い方が習慣化していることもあります。
電動歯ブラシの間違った使い方は次のようなものです。普段の歯磨きを思い起こしながら、該当するものがないかチェックしてみてください。
- ブラシを歯に強く押し付けながら磨いている
- 歯を磨く時は順番を決めず、気になった部分から磨いている
- 歯磨き粉をブラシに“たっぷり”つけて磨いている
- 歯の部位ごとに磨き方を変えていない
どれかひとつでも心当たりがある方は、日々の歯磨きで電動歯ブラシの性能を活かしきれていないかもしれません。では、電動歯ブラシを正しく使うためには、どうしたらよいのでしょうか?
正しい電動歯ブラシの持ち方を確認
まずは、電動歯ブラシの持ち方をチェックしていきます。電動歯ブラシには、「パームグリップ」と「ペングリップ」の2種類の持ち方がありますので、持ちやすい方法を試してみてください。
「パームグリップ」は、グリップを手で包み込むように握る持ち方です。一方、「ペングリップ」は、その名の通りペンを持つときのような持ち方となります。「ペングリップ」は、歯への負担が少ないとされ、細かい動作の歯磨きに適しています。
歯磨き粉の量とブラシの様子をチェック!
歯磨き粉をたっぷりつけて歯を磨くと爽快感があり、歯を磨いた感じがしますよね。しかし、電動歯ブラシは歯磨き粉をつけない、または米粒程度の少量でOKです。歯磨き粉をつける場合は、ブラシ部分を水で湿らせてから歯磨き粉をつけ、ブラシ部分を口に含んだ状態でスイッチを入れます。また、歯磨き粉は研磨剤が多く含まれるものは避けましょう。研磨剤の多い歯磨き粉を電動歯ブラシとともに使用すると、歯の表面を傷つけてしまうことがあります。
歯磨きを開始する前にチェックしたいのが、ブラシの様子。一般的に電動歯ブラシの交換目安は、3ヶ月と言われています。「毛先が広がったら交換すればいいや」と思っている方もいるかもしれませんが、気づかない間にブラシは摩耗しています。交換期間を過ぎたブラシを使った歯磨きは、歯垢除去力が下がるため、3ヶ月を目安に交換するのを忘れないようにしてください。
電動歯ブラシの効果的な磨き方とは?
効果的に歯を磨くために大切なのが、「磨く順番」と「ブラシの当て方」を意識することです。具体的にどのように磨いていけばいいのか確認していきましょう。
歯を磨く順番を決める
歯を磨くときに、好きな部位、気になる部位から磨き始めている方もいるかもしれませんが、そういった磨き方はどこを磨いたのかわからなくなり、磨き残しを残すことにつながります。
上の歯の表側→上の歯の裏側→下の歯の表側→下の歯の裏側といったようにグルっと口の中を一周するように磨くなど、どんな順番で歯を磨くのかをあらかじめ決め、磨き残しを防ぎましょう。
部位によってブラシの当て方を変える
電動歯ブラシの磨き方は、歯ブラシで磨く時のように動かしながら磨いていく仕様の製品もあれば、歯に軽く当てるだけで良い製品もあります。製品ごとに適切とされる磨き方は異なりますので、確認してから磨くようにしてください。
電動歯ブラシを使ってより効果的に歯を磨くには、歯の部位によってブラシの当て方を変えるのがポイントです。どのように磨けばいいか、部位ごとに見ていきましょう。
歯の表側……ブラシを歯の表側に対し水平~少し斜めになるように当て、磨いていきます。上前歯の表側は、ブラシを縦に持ち替え、毛先部分で歯と歯ぐきの間も磨きましょう。
歯と歯ぐきの間……磨き残しの多い部分です。ブラシを歯と歯ぐきに対し、斜め45度に当てながら、磨いてください。
かみ合わせ部分……歯の溝も磨き残しが起こりやすい部分のひとつ。かみ合わせ部分に対して垂直になるようにブラシを当て、磨いていきます。
歯の裏側……奥歯の裏側は、ブラシの毛先があたるように磨きましょう。前歯の裏側は、ブラシを縦に持ち替え、磨いていきます。
矯正治療中の場合は上記に加え、ブラケット部分と歯の間に食べかすなどが溜まりやすいため、歯と並行にブラシを当てながら磨いていきます。上記を参考に、鏡を見ながらどの部位をどのように磨いているか、確認しながら行うことも効果的です。
部位ごとにブラシの当て方を変え、磨き残しのない歯を目指しましょう。
誤った電動歯ブラシの使い方は、歯のトラブルを引き起こす要因になります。電動歯ブラシを使っているという方は、今回ご紹介した使い方を参考に、改めて自分の歯磨きを見直してみてはいかがでしょうか?電動歯ブラシの正しい使い方をマスターして、快適な歯磨きをしてください。