歯みがき
2018.11.04

仕上げみがきっていつまで必要?


子ども虫歯予防のためには「仕上げ磨き」は欠かせません。特に小学校に上がる前の小さなお子さんは、自分でしっかりと歯磨きをすることが難しいので、お父さんやお母さんのサポートが必須です。

そんな仕上げ磨きについて、詳しく解説します。


仕上げ磨きの必要性について


乳歯はだいたい生後6カ月頃から生え始めますが、もちろん自分で歯磨きをすることはできません。

歯が生えそろった頃でも、自分でしっかりと磨くことは難しいでしょう。歯磨きというのは訓練の必要な習慣なので、習得するには時間がかかります。
もうすでに数年から数十年、毎日歯磨きをしている大人であっても磨き残しはあるもの……。

子どもには、仕上げ磨きというサポートが必要不可欠といえるのです。

仕上げ磨きはいつからいつまで?


仕上げ磨きは、いつからいつまで行えばいいのでしょうか。

最初の歯が生えてきたらスタート


仕上げ磨きを始める時期は、上下の前歯が生えてきた段階からです。
個人差はありますが、一般的に生後6カ月頃から下の前歯が生えてきます。離乳食もスタートしている時期ですので濡らしたガーゼや現金さえたシートなどでお口の中を優しく拭いてあげてください。
生後8~10カ月頃には上の前歯が生えてきます。ベビー用歯ブラシを使って磨いてあげましょう。

小学校低学年までは続ける


仕上げ磨きをいつまで行うかは、子どもの歯みがきの習得度によって異なります。
なぜなら、仕上げ磨きというのは、あくまでサポートであって、子どもがきちんと歯磨きできるようになったら不要となるからです。
「仕上げ磨きは何歳まで」と厳密に定めることは難しいですが、少なくとも小学校低学年くらいまでは続けてあげるようにしてください。

6歳以降になると、子どもの歯から大人の歯へと生え代わる時期に移行し、口内環境も劇的に変化していきます。
虫歯は生え変わりの時期に生じやすいため、両親のサポートがとても重要。
小学校高学年だとしても、子どもによる歯磨きが不十分である場合は仕上げ磨きを継続する必要があります。同時に、歯科医院を受診し、歯科医師や歯科衛生士によるブラッシング指導を受けるようにしましょう。

仕上げ磨きに適した歯ブラシ


仕上げ磨きに使う歯ブラシは、できるだけヘッド部分が小さいものを選びましょう。

仕上げ磨きにはとても繊細な動作が要求されます。子どもは口だけでなく、歯そのものも小さいです。通常の歯ブラシできちんと仕上げ磨きをすることは難しく、そのため、ヘッドの部分がコンパクトな歯ブラシが仕上げ磨きに最適なのです。

仕上げ磨きのタイミング・回数


仕上げ磨きは、最低でも1日1回は行ってあげてください。
最も有効なのは、眠る前の仕上げ磨きです。お口の中が汚れた状態で眠ってしまうと起床時には虫歯菌の数は約30倍にもなると言われており、虫歯のリスクが急激に高まります。夕食後や就寝前の歯磨きの際には、仕上げ磨きを行うようにしましょう。

1日に1回でも歯垢のない状態を作ることは、子どもを虫歯から守る上で何より重要です。まだ低年齢、あるいは歯磨きに慣れていない子どもには、もう少し頻繁に仕上げ磨きをしてあげてもいいでしょう。

仕上げ磨きの方法・注意すべき部位


寝かせ磨きがおすすめ



仕上げ磨きの方法については、「寝かせ磨き」がオススメです。子どもを膝の上に寝かせて、覗き込むように歯磨きをします。
寝かせ磨きは親御さんも慣れるまでに時間がかかりますので、焦らずゆっくりと行いましょう。

優しい力で磨く

子どもの歯ぐきは繊細ですので、優しい力で磨くことを心がけましょう。
上唇の裏側に筋(上唇小帯)がありますが、そこに歯ブラシが当たるととても痛いです。子どもが仕上げ磨きを嫌がる原因となりますので、歯ブラシを持っている反対の手の人差し指でガードをしてから、上の前歯は磨くとよいでしょう。

注意すべき部位


仕上げ磨きをしていて、ブラッシングしにくい部位としては、上の前歯の裏側が挙げられます。
子ども自身も磨き残しが多い部位となっていますので、親御さんもしっかりと磨いてあげるようにしましょう。また、奥歯の溝の部分も汚れがたまりやすい部位といえますので、仕上げ磨きでしっかりとお掃除してあげてください。
永久歯が生えてくる前は徐々に乳歯の歯と歯の間の隙間が大きくなり、食べ物が挟まりやすくなります。乳歯用の糸ようじなどを使用して、歯間部もお掃除してあげましょう。

こういった部位の虫歯の予防として、「フッ素塗布」や「シーラント」といった処置があります。
「フッ素塗布」は、フッ素を歯に塗ることで歯を強くし、虫歯を防ぐ作用があります。「シーラント」は、奥歯の溝を樹脂で埋めることで虫歯菌や食べカスが溜まるのを防ぎ、虫歯になりにくい状態にします。
これらの予防処置は歯科医院で受けることができますので、一度歯医者さんに相談してみてください。

子供が嫌がったらどうすればいいの?


仕上げ磨きを嫌がる子どもは珍しくありません。苦労して膝に寝かせても、起き上がってすぐにどこかへ行こうとすることも多々あることでしょう。
無理やり仕上げ磨きをすると、歯磨きを怖がったり、嫌いになる原因となります。機嫌のいい時に行ったり、毎回の歯磨き後に褒めてあげたりして、楽しく歯磨きできるようにしてあげましょう。

また、家族が楽しそうに歯磨きをしている姿を見せるのも効果的。仕上げ磨きは子どものお口の健康を守る上で欠かせないものですから、根気強く徐々に歯磨きに慣れさせてあげましょう。

仕上げ磨きを習慣化することはとても大変なことですが、子どもの虫歯を防ぐためには欠かすことのできない習慣です。毎日、欠かさず行うようにしたいですね。
歯科医師や歯科衛生士からブラッシング指導もきちんと受けて、子どものお口の健康を守っていきましょう。


<参考・参照元>
歯科医師直伝!子どもの「仕上げみがき」の基本とコツ | クラブサンスター
2. 歯みがきの習慣づけと寝かせみがきのポイント | 乳歯期の歯みがきQ&A (0〜6歳) | オーラルケア情報 | クリアクリーン | 花王株式会社
はえたばかりの赤ちゃんの歯のお手入れ方法をアドバイス! |ベビータウン
朝起きたときの虫歯菌の数は30倍
仕上げ磨きの仕方とコツ|歯の健康基礎知識|ライオン
OralFirst
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