お口と美
2018.11.14

歯が茶色くなる5つの原因と改善方法をご紹介


Q1. 歯が茶色になっているのですが、原因はなんでしょうか?


A1. 「着色」なのか「変色」なのかによって、原因が変わります。


歯が茶色になる原因として広くの人に知られているステインですが、これは「着色」です。着色によって歯の色が変化している場合は、歯磨き粉やクリーニングによって改善することができます。
虫歯などによって歯の色が変わっている場合は「変色」といいます。変色の場合は、日常のケアや通常のホワイトニングでは改善できません。歯が変色しているということは、歯の神経が死んでしまっているということ。セラミックなどの白い被せ物の装着などで改善することができます。
また、テトラサイクリン系の抗生物質によって歯が変色することもあります。この場合はラミネート場に呼ばれる治療法で施術することがあります。

Q2. 歯の詰め物も変色することはありますか?


A2. あります。多くは経年劣化が原因と考えられます。


詰め物や被せ物といった人工歯であれば、材料の経年劣化が考えられます。長く使い続けることで材料そのものが変色sしたり、粗造になった表面に着色性の物質が沈着したりしているケースが多いです。
詰め物や被せ物の着色は、新しいものに取り換えたり、軽度の着色であれば部分的に研磨・修復することによって新美声が回復されることもあります。

「歯は白いもの」というイメージが強いため、少しでも着色があると気になってしまうもの。とくに歯が茶色くなっていると、それが虫歯なのか、単なる汚れなのか原因が知りたくなります。歯が茶色くなる4つの原因について、改善方法も踏まえご紹介します。

歯が茶色くなるのは着色?変色?


歯が茶色くなっている場合、それは「着色」なのか「変色」なのかによって、原因も大きく異なります。「そもそも着色と変色の違いってなに?」と思われる方も多いのではないでしょうか。

日常生活であまり意識せずに使い分けられていることが多い着色と変色ですが、厳密に考えるとこの2つの言葉には大きな違いがあります。
というのも、歯の着色は歯面に汚れが着いている状態をさします。しかし、歯の変色となると、歯を構成しているエナメル質象牙質に変化が起こっている場合が多いです。
これからご紹介する5つの原因でも、着色と変色の違いに注目してみていきましょう。

ステインによる着色


ステインで歯が茶色くなる仕組み


歯が茶色くなる最もポピュラーな原因は、ステイン。コーヒーや紅茶、赤ワインなどが着色の原因となることが多いですが、バナナや大豆製品などにもステインの原因になりやすい物質が含まれています。
その他、チョコレートやタバコなどによってもステインが歯に付着し、茶色くなる原因となることがあります。

ステインによる着色汚れの改善法


ステインによって歯が茶色くなった場合は、歯の表面に付着している汚れを物理的に除去することで症状の改善が見込めます。ポリリン酸ナトリウムやピロリン酸ナトリウムなどが含まれた歯磨き粉を選ぶようにしましょう。これらの物質は、歯の表面の汚れを効率よく落とす効果が期待できます。
また、歯医者さんで歯のクリーニングであるPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)を受けることで、ステインを確実に除去することができます。

虫歯による着色


虫歯で歯が茶色くなる仕組み


虫歯によって歯の色が変わることがあります。これはエナメル質や象牙質が虫歯菌の酸によって溶かされ、軟らかくなったところに、着色性の物質が入り込んでいくためです。虫歯による着色は、虫歯が進行するほど目立ってしまいます。

虫歯による着色の改善法


虫歯による歯の着色は、歯科医院で虫歯そのものを治療しなければ改善しません。歯科医院では、虫歯になっている歯質を削ってくれるので、虫歯による着色も同時に改善されます。歯を削ったあとは、レジンなど歯質に近い色の修復材で補うため、違和感のない美しい歯を取り戻すことができます。

歯の神経が死ぬことによる変色


歯の神経が死ぬことで茶色くなる仕組み


歯の神経が死ぬと、歯が茶や黒に変わってしまいます。これは着色ではなく変色です。
神経や血管が死ぬと象牙質の中に血液などが詰まり、歯の色が変色します。歯の変色では、歯そのものが茶色や黒に変わるため、歯磨きや歯のクリーニングできれいにすることはできません。

神経が死んだ歯の変色を改善する方法


神経が死んだ歯の変色は、セラミックなどの白い被せ物を装着することで改善することができます。また、ウォーキングブリーチと呼ばれる特別なホワイトニング法でも、変色した歯を白く戻すことが可能です。
また、今すぐに歯の変色を改善したいという場合は、歯のマニキュアがおすすめです。歯の表面に白い薬剤をコーティングすることで、茶色く変色した歯を白く見せることができます。しかし、歯のマニキュアの効果は数時間程度しか持続しませんので注意しましょう。

薬剤による変色


薬剤で歯が茶色くなる仕組み


テトラサイクリン系の抗生物質が原因で、歯が茶色く変色することがあります。歯が作られる時期に、抗生物質の一部が歯に入り込み、紫外線の影響などで黒く変色するためです。
そのため、妊婦さんや授乳期のお母さんには、テトラサイクリン系の抗生物質を選択しないことが一般的となっています。

薬剤による歯の変色を改善する方法


テトラサイクリンなどの薬剤によって変色した歯は、ラミネートベニアと呼ばれる治療法で施術することがあります。
ラミネートべニアとは、歯の表面を一層削り、セラミックで作られたつけ爪のようなチップを歯に貼り付ける施術です。その他、セラミック製の被せ物を装着することで歯の変色を改善することが可能です。

詰め物や被せ物の着色・変色


詰め物や被せ物が茶色くなる仕組み


茶色くなっている歯が詰め物や被せ物といった人工歯であれば、材料の経年劣化が考えられます。
長く使い続けることで材料そのものが変色したり、粗造になった表面に着色性の物質が沈着したりしているケースが多いです。

詰め物や被せ物の着色・変色を改善する方法


詰め物や被せ物の劣化が原因で、着色や変色が起こっている場合は、それらを新しいものに取り換える必要があります。
着色や変色が軽度であれば、部分的に研磨したり、修復したりすることで審美性が回復されることもあります。


このように、歯が茶色くなる原因は、主に4つがあげられます。歯の着色や変色に悩まされている方は、まず自分自身がどれに該当するのかを調べてみましょう。
最も確実な方法は、歯科医院の受診です。歯の色で気になることがある方は歯科の受診をおすすめします。



<参考・参照元>
歯を白くする方法と、着色の原因について - 自分の歯でずっと食べる為のホワイトニング手帖
詰め物が黒く変色!劣化?それとも虫歯? | 歯医者の選び方
妊産婦の抗菌薬使用の注意点 - 日本化学療法学会雑誌
ラミネートベニアってどんな治療でしょうか? | 大阪大学歯学部 歯学部附属病院

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