ガムで虫歯を予防！食後の効果的な噛み方とは？
キシリトール配合のガムや、虫歯の予防にいいといわれているガムを噛んでいる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ガムは噛むタイミングが重要。オススメなのは、ずばり“食後”です。
さらに、虫歯予防に適したガムを選択する、噛み方を考えるといったことで、その効果を高めることができます。
なぜ食後のガムは虫歯予防になるのか、また、予防に適した噛み方やオススメのガムなどをご紹介します。
「食後のガム」は、なぜ虫歯の予防になるの？
虫歯の原因菌が歯を溶かす酸が出しにくくなるため
食事のあとは、虫歯の原因菌が歯についたタンパク質や糖を餌に、「酸」を出して歯を溶かします。
この酸が虫歯を引き起こす原因です。そこで有効なのが、キシリトール配合のガム。ガムを食べることで、虫歯菌がキシリトールを餌と勘違いして取り入れます。
これによって、歯を溶かす物質である酸の発生を防ぎ、虫歯の発生原因の抑制が期待できます。
唾液がたくさん出て、歯を溶かす酸を中和してくれる
食事をしたあとは虫歯菌が酸を出し、歯を溶かしていきます。
つまり、食後は口内を、なるべく早く中性に戻してあげることが虫歯対策となるのです。ガムを噛むことで、酸を中和してくれる唾液の分泌を促すことができます。
また、唾液中に含まれるカルシウムが歯に付着することで、酸で溶けてしまった歯が修復されて強い歯になる、ということも期待されます。
歯垢を落としやすい状態になるため
キシリトール配合ガムを噛むことで唾液が分泌され、食事後のべたつく口内をサラサラな状態にしてくれます。すると、そのおかげで歯垢を落としやすい状態にしてくれます。
効率的なブラッシングを促し、歯垢をきれいに落とせるような状態にすることができます。
虫歯予防に効果的な噛み方
ガムを噛み始めたときの唾液は、口の中に残したままにしておく
ガムを噛み始めてすぐに分泌された唾液は、なるべく口の中に残しておくことをオススメします。
そうすることで、虫歯菌がキシリトールと餌を間違えて食べてくれるので、歯を溶かす酸を出ないように作用するためです。
そのほかにも酸によって溶けてしまった歯の修復や、唾液中に含まれるカルシウムが歯の強化など、虫歯予防に大きく作用してくれます。
食後の30分以内にガムを口の中に
飲食をして時間がたつごとに、菌がタンパク質や糖を餌として食べて「歯垢」を作っていきます。そのため、菌がそれらを餌にするのをなるべく早く抑えるよう、食後30分以内にガムを噛む習慣をつけましょう。
歯磨き前にガムを食べる
前述のとおり、歯磨きをする前にキシリトールが配合されたガムを噛むと、口内を粘り気のある状態からサラサラの状態に変えることができます。歯垢を取りやすい状態で歯を磨くためにもガムを活用して、虫歯予防に役立てましょう。
噛む際は1回につき2粒を、1日で2～3回
キシリトールの摂取を予防に繋げるためには1日4〜10gの摂取が目安となります。ガム1個あたりのキシリトール配合量は1.3g程度。
1回につき2粒を毎食後に噛んでみてください。
さらに、その習慣を約2週間継続していくと歯垢が減り始め、約3カ月経過すると虫歯ができにくくなります。だからといって、3カ月後にすぐにキシリトールを摂取する習慣をストップしてしまうと、虫歯ができてしまう可能性が高くなります。
より虫歯予防の作用を持続していくためにも、3カ月後も継続していくことが好ましいです。
片方の歯だけでなく、両方の歯でバランスよく噛む
ガムを噛む際は、片方の歯だけでなく両方の歯を均衡に使うことを意識しましょう。片方だけを使っている場合、顎の形が片方にゆがみ、負担がかかりすぎて痛みを伴う可能性があります。
虫歯の予防におすすめのガム
キシリトールの配合が50％以上のガムを選ぼう
ガムに入っているキシリトールの成分が50％以下だと、虫歯予防の効果が薄れてしまいます。また、市販のキシリトールガムの中には砂糖が入っているものも。そういったガムを噛み続けると菌にさらに餌を与えることとなり、虫歯を作る原因となってしまいます。
キシリトールが50％以上配合されているガムは市販で手に入るものを探して買うか、自分で選ぶのが不安な方は取り扱っている歯医者さんで購入するのがオススメです。
「ロイテリ菌」が入っているガムを探そう
「ロイテリ菌」は、虫歯の原因になってしまう菌を減らす効果があるといわれている菌です。ガムを購入する際は、ロイテリ菌成分が入っているものを選んでみるのもいいでしょう。
糖質が0gのものを選ぼう
糖質が含まれているガムを噛んでいると、虫歯菌の餌になって虫歯になる可能性を高めてしまいます。
砂糖の代わりにソルビトール、マルチトールといった甘味料が入ったガムを選ぶことでも、虫歯予防につなげることができます。
ガムは、噛み方や配合される成分により、期待される虫歯予防の効果が変化します。歯を虫歯から守るため、まずは「食後にガム」を習慣にしてみてください。
