歯科衛生士が紹介するオススメ歯ブラシ&歯間クリーナー8選
値段や色、デザイン、性能など、選ぶの観点は人それぞれ異なるものです。しかし、歯ブラシや歯間クリーナーはたくさんの種類が販売されており、自分に合ったものがよくわからず、そのために結局は値段やデザインなどで選んでいるという人が多いかもしれません。
今回は、歯ブラシや歯間クリーナーの選び方について考えながら、歯科衛生士である筆者の視点からオススメの商品をご紹介します。
歯ブラシを選ぶ基準は?
自身の口内環境を知り、それに合った歯ブラシを選ぶようにすることが大切。口内環境は日々変化しているため、常に状況を把握しておきましょう。
歯ブラシと一口に言ってもブラシやヘッドの違いなどで、実はたくさんのタイプが存在します。自分にピッタリの歯ブラシを見つけてください。
<ブラシのタイプ>
歯ブラシのブラシは「硬め」「ふつう」「やわらかめ」と、3タイプの商品が販売されています。
- 硬め
健康的な歯肉の人におススメの歯ブラシです。歯垢除去率はもっとも高いですが、強い力で歯磨きしてしまうと、歯肉や歯の表面が傷つけてしまう恐れがあるので注意が必要です。
- ふつう
一般的な歯ブラシの硬さです。健康的な歯肉の人にオススメの歯ブラシであり、効率よく歯垢を除去することが可能です。健康的な歯肉であり、少し強い力で磨きがちな人にも最適です。
- やわらかめ
歯肉炎や歯周病で歯肉が腫れていたり、刺激に敏感な人、あるいは歯肉マッサージをおこなう場合にオススメです。
腫れてしまった歯肉は傷つきやすく、出血しやすい状態になっています。ブラシの毛先が歯肉を傷つけてしまわないように、やわらかめのブラシを選びましょう。ただし毛先がやわらかいため、歯垢除去率は「ふつう」の歯ブラシより劣ってしまいます。細かく歯ブラシを動かして歯垢を除去するようにしてください。
<ヘッドのタイプ>
歯ブラシの毛束が植毛されている部分をヘッドと呼び、そのタイプはさまざま。毛束の列数は3列、または4列のものを選びましょう。
毛先の長さは、10mm程度の小さめのものがオススメです。
ヘッドが大きめだと、一度に多くの面積を磨けるように思われるかもしれませんが、奥歯や歯と歯の間など歯の隅々まで磨くためには、小さめのヘッドが最適です。
<柄のタイプ>
ストレートだったりカーブしていたりと、柄のタイプも多様です。柄のタイプは持ちやすさや奥歯などの磨きやすさを考えると、ストレートの柄をオススメします。
ただしこれに限らず、ご自身に合った磨きやすい柄のタイプを選ぶことが大切です。
歯科衛生士が紹介するオススメ歯ブラシは?
次に歯科衛生士の視点から、オススメの歯ブラシをご紹介していきましょう。
どの歯ブラシを購入するか迷ったとき、あるいはご自身にあった歯ブラシを模索しているときなど、参考にしてみてください。
- クリニカ アドバンテージハブラシ 4列 超コンパクト
【ブラシ】
歯ブラシの植毛部分は最大4列ですが、先端は2列と先細い形状になっていて、奥歯まで毛先が行き届きます。
【柄】
握りやすくするため、柄の部分に滑り止めが施されたストレートの柄です。
【こんな人にオススメ】
健康的な歯肉の人、親しらずまでしっかりと歯磨きをしたい人にオススメです。
クリニカ アドバンテージハブラシ 4列 超コンパクト
- オーラルケア タフト 24
【ブラシ】
一般的な毛材はナイロンですが、タフト24はPBT毛材を使用しています。そのため水はけがよく、耐久性にも優れている歯ブラシです。
【柄】
歯ブラシ全体が水平に保たれたストレートです。
【こんな人にオススメ】
健康な歯肉の人から、歯肉炎や歯周病、知覚過敏、矯正治療中の人まで幅広く適応します。
オーラルケア タフト 24
- プラチナナノ歯ブラシ manmou
【ブラシ】
ブラシに抗菌性の高い白金(プラチナ)ナノ粒子を独自の技術で塗布することで、ブラシ部分を清潔に保つことを可能としています。
また、一般的な歯ブラシの毛の細さ0.2mmより細い0.08mmであり、毛束の隙間がない設計です。そのため、超極細毛が歯の細部にまで行き渡って汚れをかきだします。
【柄】
柄はストレートで持ちやすくなっています。柄の部分にも抗菌作用がある白金(プラチナ)ナノ粒子使用しているため、清潔に保つことが可能です。
【こんな人にオススメ】
歯ブラシの細菌が気になっている方、また、毛がやわらかめであるため歯肉炎や歯周病に悩んでいる方にオススメです。
プラチナナノ歯ブラシ manmou
- キュラプロックス
【ブラシ】
ブラシはやわらかめで、5,460本もの毛が優しく歯を包むように汚れを落とします。歯肉マッサージにも最適です。
【柄】
八角形の柄で、歯と歯肉の溝である歯周ポケットに毛先が行き届く斜め45°に持ちやすく、手に自然と馴染むよう設計されています。
【こんな人にオススメ】
刺激に過敏な人、歯肉炎や歯周病の人にオススメします。また、キャップが付属しているので、持ち歩き用にも便利です。
キュラプロックス
デンタルフロスを選ぶ基準は?
デンタルフロスは糸状で、ワックスとノンワックスのもの、指先に巻き付けて使用するタイプと柄の部分が付いているフロスなど、さまざまな種類があります。
指先に巻き付けるタイプは携帯しやすく、出先でも簡単に歯の清掃が可能です。これに対して柄の付いているタイプは、手を汚したくないといった人も簡単に歯と歯の間に詰まった食べカスなどを除去できるでしょう。
なお、商品によってフロスの太さが異なることがあるので、自身に合ったサイズのものを選びましょう。
歯科衛生士が紹介するオススメデンタルフロス
次に歯ブラシと同様、オススメのデンタルフロスをいくつかご紹介します。
- リーチデンタルフロス ワックス 50M
【こんな人にオススメ】
フロス初心者の人、外出先に携帯したい人にオススメです。
リーチデンタルフロス ワックス 50M
- ウルトラフロス
【こんな人にオススメ】
指を汚したくない人、手軽に歯間清掃を行いたい人にオススメです。
ウルトラフロス
歯間ブラシを選ぶ基準は?
歯間ブラシは、金属ワイヤーにナイロン製の毛がついた小さなブラシのことです。歯間ブラシもまた、柄の形状やサイズなど色んな種類のものが販売されています。
【形状】
I型・・・前歯やいろいろな部位に適応
L型・・・奥歯にも行き届きやすい形状
【サイズ】(全日本ブラシ工業協同組合の自主規格)
SSS(1)・・・最小通過径~0.8mm 歯肉が健康な状態の部位、歯間ブラシを初めて購入する人にオススメです。
SS(2)・・・最小通過径0.8mm~1.0mm 歯肉が健康な状態の部位、歯間ブラシを初めて購入する人にオススメです。
S(3)・・・最小通過径1.0mm~1.2mm 歯肉が退縮している傾向にある部位
M(4)・・・最小通過径1.2mm~1.5mm 歯肉が衰退している部位、ブリッジ周辺の部位
L(5)・・・最小通過径1.5mm~1.8mm 歯肉が衰退している部位、ブリッジ周辺の部位
汚れは歯と歯の間であるブラックトライアングル(三角の隙間・三角スポット)に溜まりやすいため、隙間に歯間ブラシを挿入して汚れを除去しましょう。
無理に歯間に押し込むと歯肉が傷つくため、初めて歯間ブラシを使用する場合はSSS(1)サイズから使用し、自分にあったサイズを見極めることが大切。また、SSS(1)サイズでも歯間に入らない場合は、デンタルフロスの使用をオススメします。
歯科衛生士が紹介するオススメの歯間ブラシ
それでは歯間ブラシについても、オススメの商品をご紹介しておきましょう。
- GUM(ガム)アドバンスケア 歯間ブラシL字型
【こんな人にオススメ】
I字型の歯間ブラシでは奥歯がうまくキレイにできないと感じる人などにオススメです。
GUM(ガム)アドバンスケア 歯間ブラシL字型
- 小林製薬のやわらか歯間ブラシ
その点、この商品はナイロン製のブラシにワイヤーではなくゴムを使用しているため、歯肉を傷つけるリスクを下げることが可能となっています。
【こんな人にオススメ】
歯肉炎や歯周病、刺激に敏感な人などにオススメです。
小林製薬のやわらか歯間ブラシ
歯ブラシや歯間クリーナーの選び方の基準と共に、歯科衛生士の視点からおススメの歯ブラシや歯間クリーナーをご紹介しました。
解説してきた通り、ご自身の口内環境に合った商品を選ぶことが最も大切です。それが、虫歯や歯周炎、歯周病知らずの口の中の健康につながる第一歩と言えるでしょう。
もちろん値段やデザイン性も、選択肢の1つです。しかしそれだけでなく、形状や機能などをよく確認し、自分にとって最適な商品を選ぶよう心がけてみてください。