お口ケア
2019.03.14

デンタルフロスの正しい使い方とは?

皆さんは普段の歯磨きで、どのような清掃器具を使っていますか?歯ブラシを使うことはもちろんのこと、デンタルフロス歯間ブラシといった補助的清掃器具も活用している人は、意外に少ないものです。ここではそんなデンタルフロスの使用率と、正しい使い方について詳しくご紹介します。


デンタルフロスってどんなもの?


・歯と歯の間の汚れを落とす器具


デンタルフロスとは、歯と歯の間の汚れを落とす清掃器具で、ロールタイプ(糸巻きタイプ)と呼ばれる糸状のものと、ホルダーに糸が取り付けられたものとがあります。定期検診における歯のお掃除で、歯科衛生士さんが使用しているのがロールタイプのデンタルフロスです。こちらを使いこなすにはコツがいりますので、初心者の方には、取手があって使いやすいホルダータイプがおすすめです。

・デンタルフロスの4つのメリット


デンタルフロスは、歯ブラシとは異なる形をした口腔清掃器具です。歯ブラシでは落とすことのできない汚れを取り除けるため、以下に挙げるような4つのメリットが得られます。

1. 歯間に汚れが溜まらない
歯と歯の間は、歯ブラシの毛先で効率的に磨くことは難しいです。そのため、歯ブラシだけを使っている人は、歯間部に食べかすやプラークが常時、停滞していることとなります。そこで、歯間に通すことに特化したデンタルフロスを活用することで、プラークの除去率が大幅に上がるのです。

2. 虫歯歯周病予防につながる
プラークの停滞は、細菌の温床となり、やがては虫歯や歯周病を引き起こします。そんな歯間部のプラークを効率的に除去できるデンタルフロスの使用は、虫歯や歯周病の予防効果を高めてくれます。

3. 虫歯や歯周病を早期発見できる
デンタルフロスを使用していて、引っかかりを感じたり、すぐにちぎれてしまったりする場合は、歯間部に虫歯がある可能性が高いです。また、フロッシング後に歯肉からの出血がみられる場合は、歯周病が疑われますので、歯医者さんに一度診てもらいましょう。

4. 口臭を改善できる
私たちには誰しも生理的口臭というものが存在していますが、食べかすなどが歯間部に停滞することでも、その臭いは強まります。ですから、デンタルフロスを活用することでは、口臭を改善することにもつながります。

日本人のデンタルフロス使用率


ここまで、デンタルフロスの特徴や使用することのメリットについて解説してきましたが、実際のところ日本では、どのくらいの人がデンタルフロスを使用しているのか気になりますよね。

・地域によって使用率が異なる


2015年の愛媛県県民健康調査では、県民におけるデンタルフロスの使用率が報告されています。その報告によると、週5日以上デンタルフロスを使用している人の割合は男性14.5% 、女性17.8%となっています。男性より女性の使用率の方が高いのは、何となく頷けますが、全体的に低い数値となっていることに驚かれる方も多いことでしょう。

東京都も「いい歯東京」調査報告書を2015年に出しており、東京都民におけるデンタルフロスの使用率を公表しています。その報告によると、デンタルフロスを毎日使用している人は3割弱という数値が出ています。あくまで大まかな数値ではありますが、デンタルフロスの使用率は、地方よりも都心部の方が高いといえるでしょう。では、海外のデンタルフロス使用率はどうなっているのでしょうか。

アメリカのデンタルフロス使用率


・アメリカ人のデンタルフロス使用率は60%


ライオン株式会社が2014年に実施した「オーラルケア意識調査」では、日本とアメリカそれぞれのデンタルフロス使用率が報告されています。その報告によると、デンタルフロスの使用率はアメリカ人で60.2%、日本人で19.4%となっています。日本人の数値は、上述した値とほぼ同じとなっていますね。約2割の人がデンタルフロスを活用していることがわかります。一方、アメリカ人はその3倍の60%で、オーラルケアに対する意識の違いが大きく異なることがわかります。

デンタルフロスの正しい使い方


デンタルフロスは、歯と歯の間にゆっくりと前後させながら挿入するのがポイントです。深く入れ込み過ぎると、歯ぐきを傷めてしまうので注意しましょう。ですので、使用を開始する前には、一度歯科医院で指導を受けることをおすすめします。とくに、ロールタイプのデンタルフロスは、使用方法にコツがいりますので専門家のアドバイスが重要となります。

積極的な使用がオススメ


このように、デンタルフロスというのは、虫歯や歯周病を予防する上で、非常に役立つ清掃器具です。手間がかかったり、慣れるまでに少し時間がかかったりするかもしれませんが、積極的に活用することをおすすめします。現状、日本人のデンタルフロス使用率は、アメリカと比較すると明らかに低くなっています。これはオーラルケアへの関心や予防意識の違いがそのまま反映されているといえるのです。

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