お口と健康
2018.12.23

初期虫歯を見つけたらどうしたらいい?


Q1. 初期虫歯ってどんな段階?


A1. 初期の虫歯は、くぼみに褐色などの着色がみられるものの、痛みがない状態をさします。


初期の虫歯は「C0」「C1」という段階で表します。
「C0」は虫歯になる前の要観察歯のことで、噛む面にあるくぼみに褐色などの着色がみられること状態。「C1」は歯の表面のエナメル質のみが虫歯になった状態。虫歯の初期の症状のため、痛みはほとんどありません。

Q2. 虫歯はどのタイミングで治療するのがいいの?


A2. 違和感があったらすぐに歯科医院へ!早期で困ることはありません。


虫歯は早期発見・治療で進行を抑えることができます。
見つけたらすぐに治療を受けて、自身への負担も減らしてあげましょう。

虫歯の進行の段階と特徴

虫歯とは、歯に付着した細菌が生む酸により、プラ-ク内部の酸性度が長時間に渡って歯の質の臨界pH(水溶液の水素イオン濃度の量)を超え、エナメル質の脱灰と再石灰化の平衡バランスが崩れて、脱灰が進むもの。

虫歯には5段階の進行度による分類があります。詳しく見ていきましょう。

1. もっとも初期:C0


虫歯になる前である要観察歯のことを指します。咬む面にあるくぼみ(裂溝)に褐色や黒色といった着色や平滑面の白濁、褐色斑が見られますが、エナメル質の軟化や実質欠損が見られないものです。

2. 表面のエナメル質のみ:C1


エナメル質に限局した虫歯です。虫歯の初期で、ほとんど痛みはありません。

3. さらに進行:C2


エナメル質の下にある象牙質に達した虫歯です。中期の虫歯となり、本格的な治療が必要となります。

4. 神経にまで達する:C3


歯の神経(歯髄)に達した虫歯です。C2が進行し歯髄に近接または達するほどの大きな虫歯(仮性露髄)の状態になるか、または歯の神経である歯髄が入っている歯髄腔に達した状態となります。虫歯の後期で、治療の回数が増えることも。

5. 歯が崩壊状態:C4


歯肉から出ている部分である歯冠部が崩壊して、残根状態になった虫歯です。
歯の根の先に膿ができてしまう場合もあります。

治しやすいのは初期の虫歯


歯科医院では定期検診の受診を推奨しています。その理由は、病気の早期発見ができるからです。

削らずにすむ「C0」の虫歯


C0は、要観察歯の初期虫歯です。
初期虫歯の段階で発見することができれば、生活習慣の改善や歯科指導を受け、削らずに済む段階で虫歯の進行を止められる可能性があります。生活習慣の改善による虫歯の進行コントロールが、一番効果があるのはC0です。

初期虫歯のC0段階であれば歯科医院で定期的なメインテナンスを受け、フッ素の入った歯磨き剤の使用、また虫歯の大きな原因である糖の摂取のコントロールを行うことで、少しずつ密なエナメル質を取り戻すことができます。

歯の形は戻らない「C1」


C1は、エナメル質が少し溶けた痛みなどの症状のない虫歯です。エナメル質は溶けているので、歯の形を修復することはできません。
しかし、早期発見となるので改善することはできます。

C1は初期虫歯と同様、定期的なメインテナンスやフッ素を使ったブラッシング、糖のコントロールなど生活習慣を改善し、削らずに経過観察をする方法が取られることがあります。この段階であれば、管理次第で虫歯の進行を止められるといわれています。

虫歯は本来、急性の病気ではありません。生活習慣が原因により徐々に進行しますので、定期的な受診が早期発見の鍵となります。
C0~C1であれば削って詰めるような処置をせずに済みますので、定期検診を受診することが推奨されるのです。

放置した場合の危険


進行した虫歯の治療は大きな負担に

虫歯は早期発見、早期治療で進行を抑えることができます。しかし虫歯を放置すると、軽い虫歯も徐々に進行し、重度な虫歯になってしまします。
エナメル質に孔(あな)が空き、虫歯がエナメル質の下にある象牙質にまで及ぶと孔(あな)に入ったプラークや食べカスは、歯ブラシで取り除くことができなくなり、そのまま進行していきます。

口腔内の細菌が孔(あな)から象牙質へ、さらに神経へと入り込んで炎症を起こすためです。

歯に実質的な欠損があった場合、補綴物(ほてつぶつ)で修復することが可能です。歯の内部にまで進んだ虫歯は、神経の治療をすることで歯を保存することができます。

しかし虫歯は、進行すればするほど治療の回数が増えます。さらに神経にまで汚染が及んでいる場合、神経を取る必要も出てきます。
虫歯を放置すれば、それだけ自分自身への負担にもなるのです。

歯周病を併発することも


また、虫歯の原因であるプラークは歯周病の原因菌でもあります。

歯肉の近くに歯質の実質欠損を伴う虫歯が存在すると、その部位にプラ-クが溜まりやすくなって歯肉炎や歯周炎を発症、そして進行することがあります。歯周病は歯肉の腫れ等の軽度のものであれば、ブラッシングや定期的なメインテナンスで改善が可能な病気です。

しかし重度な歯周病になると、歯を支えている骨を溶かしていきます。そうすると、原因の歯は1歯だけでも、隣り合った歯にまで影響が出てしまうこともなり得るのです。

なお、糖尿病などの全身疾患を持っている場合には、歯周病になると免疫力の低下や治癒の遅延を起こしてしまうことがあります。
口腔内だけの病気と思っていたものが、全身にまで影響してしまう危険性が伴ってくるのが虫歯です。

できるだけ早期発見、早期治療できるよう、定期検診やプロによるメインテナンス、そしてセルフケアの指導を受けると良いでしょう。

虫歯は急性の病気ではなく、日々の生活習慣などの原因によってC0からC4へと徐々に進行していく病気です。
初期の段階で虫歯を見つけることができれば、生活習慣の改善や定期的なメインテナンスで虫歯の進行を止められるかもしれません。逆に、放置すればするほど自分への負担となりますので、定期的に歯科医院を受診し健康的な口腔内を保っていきましょう。

監修者

歯科衛生士
田仲真菜美
田仲真菜美 氏の近影

たなか まなみ。歯科衛生士。平成27年4月歯科衛生士資格を取得し、歯科医院にて勤務。歯科領域のコラム執筆などにも従事。

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