お口と健康
2019.01.14

風邪で歯が痛くなるのはなぜ?


皆さんは、風邪をひいた時に歯が痛くなったことはありませんか?
風邪をひくと、頭や喉が痛くなることはよくあります。そのときに、歯も痛かったら……。
風邪とは全く関係がないように思われる歯痛は、「勘違いかな?」と片付てしまうかもしれません。あるいは、虫歯ができていて、たまたま風邪と重なっただけだと考える方が自然ですよね。

しかし、風邪を引いたことで歯が痛くなることはあります。
風邪で歯痛が生じる理由や特徴的な症状について詳しく解説します。

風邪によって歯痛が起こる5つの理由


風邪によって歯痛が起こる理由は、おもに以下の5つが挙げられます。

上の奥歯は副鼻腔と隣接している


上の奥歯のすぐ上には、「副鼻腔(ふくびくう)」という空洞が存在しています。人によっては、奥歯の歯根が副鼻腔に突き出している場合があります。
副鼻腔は、蓄膿症を発症する場所でもあり、風邪をひくと炎症などが起きます。その痛みや不快感を歯痛と錯覚してしまうのです。

副鼻腔に溜まった鼻水が上の奥歯の神経を刺激する


風邪をひくと、副鼻腔に鼻水などの粘液が溜まることがあります。
副鼻腔は、本来空気が入っている場所ですが、そうした粘液が溜まると、奥歯の神経を刺激して、歯痛を引き起こすことがあります。

副鼻腔の炎症が上の奥歯の歯根に伝わる


風邪によって副鼻腔に炎症が生じると、すぐ下にある奥歯の歯根部にまで病変が広がることがあります。その結果、歯の根っこの周囲に炎症が生じ、歯痛という症状が起きてしまうのです。

上の奥歯に歯根嚢胞がある


上の奥歯に「歯根嚢胞(しこんのうほう)」と呼ばれる病変が存在していると、風邪を引いたことがきっかけで、強い歯の痛みを感じることがあります。歯根嚢胞は、普段、痛みなどの症状が現れないことがあるのですが、副鼻腔の炎症で刺激され、歯に強い痛みを引き起こすのです。

歯周病にかかっている


歯周病は、歯周病菌に感染することで発症する細菌感染症ですので、体の免疫力が低下すると、症状が悪化します。
とくに重度の歯周病では、白血球などの免疫細胞が絶えず歯周病菌と戦っていますので、風邪によって免疫力が低下すると、歯ぐきや歯の痛みが増加します。

これが風邪と歯周病による歯痛の関係です。

風邪による歯痛の症状について



上述したように、風邪によって歯痛が起こる理由はさまざまですが、症状に関して一定の共通点が見られます。具体的には、以下の3点です。

症状は短期間で改善する


風邪が原因で生じる歯痛は、症状が長引くことは比較的少なく、多くのケースでは、2〜3日で落ち着きます。
これは、原因となっている副鼻腔の症状が2〜3日で落ち着いてくるからです。ですので、風邪による歯痛が生じた場合は、慌てずにまずは風邪を治すことに専念しましょう。

もちろん、我慢できないほどの強い痛みが生じた場合は、早急な歯科医院の受診をオススメします。
たんなる風邪の付随的な症状ではなく、もっと深刻な異常が歯に起こっている可能性があります。

特定の歯ではなく大きい範囲に症状が現れる


風邪による歯痛の特徴として、症状が特定の歯1本ではなく、比較的大きな範囲に現れるという点が挙げられます。
これは痛みのもとが副鼻腔などにあるため、その影響も大きな範囲に現れてしまうから。一般的な虫歯では特定の歯に痛みが生じるため、風邪による歯痛とは見分けやすい傾向にあるといえます。

症状はケースバイケース


風邪による歯痛は、厄介なことにケースによって症状が異なる傾向にあります。
何もしていない時に歯が痛くなることもあれば、歯ぐきを押すと痛みを感じたり、歯が浮いたような感覚が生じたりとさまざまです。

風邪による歯痛は慎重に診断することが重要


風邪による歯痛は、症状が多岐にわたるため、誤診しやすい傾向にあります。経験のある歯科医でも、間違ってしまうかもしれません。
それを防ぐためには、歯科用CTの活用が有効といえます。歯科用CTは、歯や顎の状態を三次元的に描写できる検査機器であるため、歯痛の原因がどこにあるのかをしっかりと見極めることができます。
もちろん、絶対に誤診が起こらないというわけではありませんが、歯科用CTは診断の精度を上げることに役立つ機械だと言えます。

風邪によって歯の痛みが生じることは十分に考えられます。
とりわけ上の奥歯は、副鼻腔という炎症が起こりやすい空間と近接しているため、ケースによってさまざまな症状を引き起こします。
もしも、風邪をひいた際に歯痛が起こったとしても、すぐに虫歯と断定はしないようにしましょう。痛みが2、3日で治ったり、特定の歯ではなく、広い範囲に痛みを感じたりするようであれば、風邪による随伴症状でしかない場合があるからです。

とはいえ、歯痛が起こって不安な思いをされたのなら、一度歯科医院を受診するのがいいでしょう。
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