歯みがき粉の選び方は目的別に!
Q.1 そもそも「歯磨き粉」ってどんなもの?成分は?
A.1 歯磨き粉は「化粧品」「医薬部外品」の2種類に分けることができます。
「化粧品」に分類されている歯磨き粉は、7種類の基本成分により構成されています。この基本成分というのは、歯の表面を落とす研磨剤や爽快感を与える香味剤などのこと。ほかにも発泡剤や保存剤が含まれています。
「医薬部外品」に分類される商品は、期待できる効果などによってもさまざま。自分にピッタリの製品を探してみてください。
Q.2 歯磨き粉の選び方の基準は?
A.2 目的によって、選ぶ歯磨き粉は大きく変わります。
歯磨き粉は含まれている成分によって、さまざまな効果が期待できます。
虫歯予防もちろん、歯周病予防、着色汚れや知覚過敏まで、幅広いオーラルの悩みに対応してくれます。
自分の悩みに合わせて、説明文などしっかりと読んだうえで選んでください。
Q.3 歯磨き粉の効果的な使い方ってありますか?
A.3 もちろん!使い方次第で、大きな効果が得られます。
歯ブラシに乗っけて磨けばいいというわけではありません。
薬用成分を口内にいきわたらせられるように、隅々まで磨きましょう。
フッ素入りの歯磨きを使うときは、あまりすすぎすぎてはいけません。なるべく、フッ素が口の中に残るようにしてください。
他にも、丁寧に磨くことはもちろんですが、歯磨き粉はつけすぎないように適量を心がけることが大切です。
一口に「歯磨き粉」といっても、その効果はさまざま。
ここからは、もっと詳しく歯磨き粉について見ていきましょう。
歯みがき粉の種類
歯みがき粉には一般的な練りタイプのほかに液体タイプなどがあり、歯みがき剤や歯磨剤(しまざい)と呼ばれることも。
歯みがき粉は「化粧品」と「医薬部外品」の2種類に分けることもできます。この二つの大きな違いは、含まれている成分です。
「化粧品」に分類されている歯みがき粉は、7種類の基本成分により構成されています。
ここでいう基本成分とは、歯の表面の汚れを落とす研磨剤や、爽快感を与える香味剤などのこと。ほかにも、湿潤剤、着色剤、粘結剤、発泡剤、保存剤が、この基本成分に該当します。
一方、「医薬部外品」は、薬用成分が含まれた歯みがき粉のこと。
日本で販売されている歯磨き粉の多くは「医薬部外品」です。含まれる薬用成分は、製品によって異なるため、選ぶものによって期待できる効果も異なります。
目的別の選び方
含まれる成分によりさまざまな働きが期待できる、歯みがき粉。
値段や香りで選ぶのも良いですが、より効果的に歯みがきをするならお口の状態や目的に合わせたものを選びたいものです。
虫歯予防
虫歯予防なら、フッ素が含まれているものがオススメです。フッ素には、歯質強化や酸の抑制といった作用があるため、虫歯予防が期待できます。
現在日本で販売されている歯みがき粉のフッ素濃度上眼は、1,500ppm。濃度の高いものほど、虫歯予防の効果が期待できます。
しかし、中毒症状を防ぐためにも、6歳未満の子供にフッ素濃度1,000ppm以上のものを使用するのは控えましょう。
歯周病予防
歯周病予防には、IPMP(イソプロピルメチルフェノール)など殺菌作用が期待できる成分が含まれているものを選択しましょう。
出血防止や、歯肉の引き締め作用、抗炎症作用が期待できる成分が含まれているものもあります。
歯周病予防には歯垢(プラーク)の除去がカギとなるので、歯周病予防用の歯みがき粉を使うのはもちろん、丁寧な歯みがきも忘れずに。
着色汚れ
着色汚れ(ステイン)対策用にマイルドクレンジング処方のある歯みがき粉もあります。ステイン除去機能が付いた電動歯ブラシと一緒に活用するのもオススメ。
ただし、研磨剤が含まれているものは、歯の汚れを落としてくれる反面、歯を傷つけてしまうことも。高速で振動する、電動歯ブラシと併用する際は注意しましょう。
知覚過敏
冷たいものを口に含んだ際に痛みが伴う知覚過敏対策をしたいという人には、硝酸カリウムなど刺激が伝わるのを防ぐ成分を含んだ歯みがき粉がオススメです。
ほかにも、象牙細管の封鎖作用が期待できる乳酸アルミニウムが含まれているものもあります。
歯みがき粉を効果的に使うには?
歯みがき粉を付けて磨けば、必ず効果が出るというわけではありません。
使い方次第では、その効果を十分に発揮できなかったり、磨きにくくなってしまったりすることもあるのです。
では、効果的に使うにはどのようにすれば良いのでしょうか?
隅々まで歯みがき粉をいきわたらせる
薬用成分を口内にいきわたらせるよう、隅々まで歯みがき粉で磨いていきます。最低でも2分は歯を磨きましょう。
フッ素が口のなかにとどまるようにする
フッ素入りの歯みがき粉を効果的に使うには、歯を磨いたあとも大事です。
少量の水で口をすすぐ、2時間程度は食事を控える、などフッ素ができるだけ口のなかに残るようにしましょう。
しっかりていねいに磨く
歯みがき粉を付けているからといって、短時間で歯みがきが終了するわけではありません。
歯みがき粉は爽快感を与えてくれる反面、歯みがきが終わったと勘違いし、みがき残しを作ってしまうこともあります。歯垢をしっかり除去することを心掛け、歯を磨いていきましょう。
つけすぎないように注意
さまざまな成分が含まれている歯みがき粉ですが、つけすぎればいいというものでもありません。とくに研磨剤が含まれているものは、歯の表面を削り落としてしまう心配も。ブラシにたっぷりと乗るようなつけ方はやめ、適量を心掛けるようにしましょう。
歯みがき粉の種類とともに、その選び方や効果的な使用方法についてご紹介しました。
徹底した口内ケアには、日々のていねいなブラッシングはもちろんのこと、それに使用する歯みがき粉などのアイテム選びも重要な要素になってきます。
さっそく自分の状態にあった歯みがき粉を探し、日々のオーラルケアを充実させてください。
<参考・参照元>
ムシ歯とフッ素の働き|お役立ち情報|サンスター
ハミガキの選び方|歯周病について|ライオン
知覚過敏|歯と口の健康研究室|ライオン歯科衛生研究所