お口ケア
2019.03.14

日本人とアメリカ人のオーラルケアに対する意識の違い

歯磨きは「毎日欠かさず行うのが当たり前」というのが、日本人の常識となっています。
実際、「全く歯磨きをしない日がある」という方は、ほとんどいません。そう聞くと私たち日本人は、歯磨きに対する意識が高いように思えますが、海外と比較するとどうなのでしょうか。
ここでは、アメリカと日本の歯磨きに対する意識の違いをご紹介します。

アメリカ人にとって「歯」は身だしなみ


皆さんは、アメリカ人の方の歯並びを見たことがあるでしょうか?
テレビや雑誌に登場するようなタレントは当然として、留学生や職場の同僚なども含めて、八重歯や乱ぐい歯が目立つアメリカ人は、なかなか見かけない印象があります。また、歯が黄ばんでいたり、黒ずんでいたりする人を目にすることも少ないです。これは、アメリカ人が「歯」を身だしなみのひとつとしてとらえているからです。

例えば私たちは、毎日朝、顔を洗って寝癖を直し、身だしなみを整えた上で外出します。目やにが付いていたり、髪の毛がボサボサの状態を放置したりするのは、接する相手に失礼になるからです。Yシャツのしわにアイロンをかけるのも一種の身だしなみですね。アメリカ人は、これと同じ感覚で歯のお手入れをしていると考えるとわかりやすいかもしれません。歯並びや歯の色がきれいなことは、清潔感や生活水準などを表すわかりやすい指標になっています。それだけに、歯磨きに対する意識も非常に高くなっているのです。

フロスや歯間ブラシは使って当たり前?


歯の定期検診に行くと、デンタルフロス歯間ブラシを活用するよう、すすめられることが多いですよね。歯と歯の間の汚れは歯ブラシできれいに落とせないため、そうした補助的清掃器具が不可欠だからです。

けれども、毎日の歯磨きでデンタルフロスや歯間ブラシを活用しているのは、ライオン株式会社が行なった「オーラルケア意識調査」(2014年)によると全体の2割程度しかいないという状況でした。
一方、アメリカのデンタルフロス使用率は、全体の6割にも及びます。つまり、アメリカ人にとって、フロスや歯間ブラシを使用するのは当たり前のことなのです。それくらい、日本とアメリカでは歯磨きをはじめとしたオーラルケアに対する意識が違っているといえます。そこで不思議に思うのが、なぜここまで歯磨きに対する意識が違うのかという点です。

歯磨きに対する意識が高い理由とは?


・文化の違い

アメリカ人の歯磨きに対する意識が高い理由というのは、日本との文化の違いにあります。アメリカ人は、キスやハグといったスキンシップを日常的にとっています。いずれも口臭が届く距離のコミュニケーションであり、お口の中が不潔だと相手に失礼となってしまいます。例えば日本人でも、恋人とキスをするシチュエーションでは、オーラルケアをしっかりと行うことでしょう。それがアメリカ人にとっては日常なのです。

・保険制度の違い

日本には、国民皆保険という素晴らしい制度が存在しています。もしも虫歯にかかっても、1~3割負担で治療を受けることができます。一方、アメリカには国民皆保険制度がありませんので、それぞれが高額の料金を支払って民間の保険に入るか、治療費を全額負担するかの2択となっているのです。ですから、アメリカ人の場合は、虫歯になっても気軽に歯医者さんにかかることができませんので、自ずと予防意識も高まっているといえます。


歯の白さを維持するために


歯磨きを怠ると、歯は徐々に着色していきます。食品に含まれる着色性物質が沈着し、歯を黄ばませたり、黒ずませたりするのです。日本人は、そうした歯の着色に対して比較的寛容であるといえますが、アメリカ人はそうではありません。

単に、歯が汚れていないだけでなく、隅々まで白く美しい状態を保たなければならないのです。そうして普及したのがホワイトニングで、アメリカでは一般的なスーパーでも高濃度のホワイトニングジェルを購入することができます。

これは、日本のオフィスホワイトニングで使用するようなホワイトニングジェルですので、歯を白くする効果は非常に高いです。ただ、それほど強いホワイトニングジェルを繰り返し使用できるというのは、エナメル質の強度の違いも関係しています。日本人が同じような頻度で、高濃度のホワイトニングジェルを使い続けると、エナメル質に悪影響が及ぶことがあるため注意が必要です。

生活費を抑えてでも子どもに矯正治療を


アメリカ人は、歯並びへの美意識も非常に高くなっています。冒頭でも述べたように、八重歯や乱ぐい歯が目立つアメリカ人は珍しいです。これは、子どもの頃に矯正治療を受けている人が多いからです。もちろん、アメリカ人は日本人よりも顎の骨の大きい傾向にあるため、もともと歯並びが良くなりやすいのですが、それでもやはり矯正治療の需要は非常に高くなっています。

「歯並びは育ちを表す」といわれるほど、アメリカ人にとっては重要なステータスとなるため、生活費を切り詰めてでも、子どもに矯正治療を受けさせる家庭は珍しくないのです。ちなみに、歯並びが良くなることで歯は磨きやすくなるので、結果的に口腔衛生の向上にもつながっています。

このように、日本とアメリカでは、歯磨きへの意識が大きく異なります。それは文化の違いであり、保険制度や身体の構造自体にも違いがあることが原因になっています。それだけに、一朝一夕に変えられるものではありませんが、アメリカ人を見習うべきところは見習っていくことが大切かもしれません。
OralFirst
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